何から書こうか、とキーボードの上の指がしばらく止まった。 この土日もしっかり休日出勤となってしまった。「休日出勤ったって、ふだんの仕事がトロいだけなんじゃないのお」と思わず自分にツッコみたくもなる。まあ、そういう部分も否めないだろうが、仕事の量も笑っちゃうくらいある。そのくせ同じ部署の他の人は……なんて話をしだすとかなりリアルな展開になってしまうのでやめておこう。 “更新のための更新”はしない、というのがココの基本ポリシーの一つであることは以前なんかのタイミングで話題にしたこともあったと思う。そうは言っても、今月ももう2週間が経とうとしているのにまだ一度しか更新していない、というのは、俺自身の精神衛生上もよくない。
ネタはあるんだ。
我がジャイアンツの最終戦にまつわる「最終」、仕事でビデオ撮影に立ち会ったことで巻き起こる悲喜劇「豊洲」、会社の近くにあるコーヒーショップ関連のお話「常習」など、(無理矢理なところも含めて)タイトルまで決まっている(この二文字タイトルは年内いっぱいは継続する予定。ほとんど意地です)。 日常的に「ああ、この瞬間だ」と思うところはたくさんあって、それを例えば通勤の電車の中でぼんやりとココのお話として構成をまとめたりするが、なかなかどうも書く時間がとれない。 “時間がとれない”というよりは、“よし、書くぞ!――と思える時間がとれない”と言った方が近いか。
「ああ、今日も更新されてない……」といろんな意味でのため息をついておられるココの読者の方、どうぞ暖かい心持ちで次回の更新をお待ちください。
言い訳ばっかりじゃあ申し訳ないんで、ちょっとした小ネタを最後に。
今日、会社に行く朝の西武線の中、座席に俺の目の前にスーツ姿のおじさんが立った。吊革につかまり、もう片方の手には上手いこと畳んだ新聞と、青い装丁の文庫サイズの本を持っている。 「――?」 おじさんの手の中にある小さな本の背表紙が目に入った。すごいタイトルである。
『大乃国語会話』
大乃国語? ちょっと前に“大乃国(おおのくに)”って相撲とりがいたよな、確か。 大乃国語ってどんなんだ? ……様々な妄想が頭の中をめぐる。 白人女性が大乃国語で談笑しているカフェテラス、『今日の海外からのゲストは……』外国人アーティストの横には大乃国語の通訳、第二外国語の授業に『大乃国語』を選択してしまった大学生……。
おじさんが持つその本のタイトルは、よく見るとこうだった。
『六カ国語会話』
『大乃国語会話』……似てるよねえ。
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