これも日常。
あの人に会いたい、そんなことを言い訳に、辛い日常を遣り過ごす。

2004年09月09日(木) 萌えを消化…。

しようとして、多分失敗。
花井田島を書いてみた。あたしの藤三の焼き直しだ…。
出てくるキャラの名前が違うだけです…。
おんなじ物しか書けない自分が…(涙)。

ってことで、初書き花井田島です。
表記は花井田島ですすが、実は、どーでもいいです。受け攻めは。
やる時は花井さんに攻めていただきますが(笑)、それだけのことであって、受け攻め区別しなくていいんです。受けとか攻めとか関係ないんです…多分。
藤三もそうだし…。
なんか、やおいやる必要あるんか、あたし…?と壁にぶつかっております(笑)。
いやきっと、この考え方がロマンチックラブイデオロギーを超えるのさ、とか訳の分からん事を思っていよう…。

やおい嫌いな方はご注意あれ。


タイトル未定(笑)

それはついぽろっと出てしまった、本音、だった。

「……羨ましい」
声に出すつもりはなかった。だから自分の声に驚いた、その言葉に。
しまった、と思ったけど、遅かった。どうやら、顔にも出たらしく、尚、困った。
目の前にいる田島も一瞬困ったように眉を寄せたが、すぐにいつもの笑顔に戻った。
その反応が……少し心苦しい。

確かに、俺は田島の持っている野球センスが羨ましくて、一緒にプレーするたびにその才能には決して追いつけない自分を見つけていた。
俺は大抵のチームで4番を打てると思っていたし、いや今も思ってはいるけれど……田島はあきらかに別格だ。もし、田島が別のチームの4番として目の前に現れたのなら、オレは自分の気持ちをこれほど持余したりしなかっただろう。
同じチームの4番と……才能溢れる4番と、俺はどう対峙すればいいのか、正直分からない。
どんなに努力しても埋まらないだろうその差への感情を……。
開き直るには、俺はプライドが高すぎる、いや、正直悔しいのだ。

だから、ポロット口をついた「羨ましい」は俺の凄く正直で、そして、本人に、たとえ気付かれているとしても、知られたくない気持ちなんだ。

「いや、ごめん、なんでもないから」
何もなかったことにしてしまえ、と田島から背を向けようと……逃げようとしたその瞬間、田島に手を掴まれた。
「な……に?」
結局田島と向かい合う。
「……あのさ、田島。俺、困ってんの察して欲しいんだけど」
「分かってるよ、花井が困ってんのは」
「じゃあ……」
それでも田島が手を離す気配はなく、諦めて溜息を1つつく。
「オレは、花井みたいな体を持ってないよ。そうそうホームランを打てる打者じゃない。でも、オレは花井を羨ましいとは思わない」
「……」
「だって、それはもう仕方ないじゃん」
仕方ない、そう割り切れるのなら「羨ましい」なんて口に出さなかった。
「誰かを羨ましいと思うくらいなら、オレは練習をするよ。だって、まだまだ野球が好きだし、だから、もっと上手くなれるはずじゃん?」

……だから、だからさ。そういうとこも含めて俺はお前が羨ましいんだよ。
まぁ、でもこんな風に面と向かっていわれたら……なんか救われたよ。
「……まぁ、俺も野球が好きだし」
照れ隠しでわざとボソッといった言葉を、田島はちゃんと拾ってくれて。やはり笑顔になるのだ。
「じゃあ、ラーメン食べて帰ろうぜ」
「了解…っていつまで」
手、握ってんだよ?と言おうとしたら
「でも、オレ、花井の手は羨ましい」
「は?手?」
「でかくて、ごついけど、触られたら気持ちよさそうだ」
まじまじと、田島は繋いだ手を見る。急に恥ずかしさを覚えた。
繋いだ手を離そうとしたら
「違うな。羨ましいんじゃなくて、オレ花井の手が好きだ」
「…なッ」
「よし、じゃあ、ラーメン!!」
繋いだ手をやっと田島は離し、足元に置いてったバッグを手に取る。

触られたら、気持ちよさそう……。
……好き……。

思わず、今まで繋いだいた方の掌で、顔をおさえてしまう。
恥ずかしいからだ。
そして、溜息が1つ。でもさっきのとは全然意味が違っていて。

「花井ー?早くラーメン行こうよ」
固まっているオレの少し先で、相変わらず田島が笑っている。
「早くしないと、ラーメンのびる!!」
「……ラーメンは注文してから作るからのびねーよ」なんて、いつもの癖で突っ込みを入れたけど。

どうしても埋められない差への感情の処理方法を見つけたかも……知れない。


終わり。

まぁ、何て言うか……。
織田×叶に転向しようかな…。




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爾志 [MAIL]