2004年04月21日(水) ++RIDDLE++ プチ○○ |
その日の帰りだった。
私は仕事を終えて家に帰ろうと車に乗った。
ところが、鍵がない。
キーケースをゴウに返したため、私の鍵はバラバラ。
家の鍵はあるのに、車の鍵がない。
カバン。
車の中。
事務所。
あちこち探したけど、どうしても鍵が見つからない。
あとひとつ、考えれるのは。
ゴウに返した物を入れてあった袋。
仕方がないので、私はゴウに電話した。
「今日返した袋に鍵って入ってなかった?」
「気付かなかった。」
「見てもらえる?」
「焼却炉で燃やした。」
愕然とした。
じゃぁ、とりあえず焼却炉を漁るか。
そう思ったらゴウが出てきて
「オレにも責任あるから焼却炉探すわ。」
いい。って言ってるのに、ゴウは聞かずに焼却炉へ行ってしまった。
仕方ない。
私はまた車の中や、カバンを探し始めた。
その時リュウからメールが来た
「まだ仕事してる?」
「車の鍵無くして帰れない。」
「マジで?オレも一緒に探そうか」
「ヤツがおるから・・・。」
ゴウが本当にジャマだった。
ゴウさえいなければリュウに手伝ってもらえたのに。
仕方ないので、私はゴウの元へ行って一緒に焼却炉を漁った。
「もう自分で探すからいいよ。」
私がそう言えば、付き合ってた頃幾度となく聞いた言葉が返る。
「オレは鍵を探す事もしちゃいかん男なのか!」
「オレは心配もしちゃいかん男なのか。」
「オレはお前の家に行っちゃいかん男なのか。」
「オレはお前に電話してもいかん男なのか。」
付き合ってる時から大ッキライだった言葉。
凄く悔しかった。
結局私は一緒に鍵を探し続けた。
そのうち何となく普通に喋るようになって。
スミだらけの焼却炉
スミだらけの顔
お互いの顔を見て笑った。
更にスミを私の顔に塗ろうとしてくるゴウ。
半分羽交い絞めにされて
ヤバい。
と思った時には遅かった。
キスされてしまった。
私はゴウのキスが嫌い。
唇が重なる瞬間舌を入れてきて、
舌を絡ませあうだけのキス。
気持ち悪い。
大嫌い。
早くやめて。
結局鍵は見つからなかった。
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