だだの日記
2002年09月06日(金) |
お金は負担する。一緒に海外へ旅に出よう」(後編) |
一度家に帰り、再び待ち合わせ。 場所は京都駅。僕たちが最初に出会ったところ。 駅ビルでたいそうな料理をご馳走してもらったあと、 彼の家に向かう。 相変わらず羽振りがよく、 大してお金もかかってないのに交通費まで頂く。
彼の家は某駅前のマンションにあった。 ここは数年前にJRの駅ができて以来、 大阪のベッドタウンとして急速にマンションが建ち並ぶようになった。 駅前はどんどん発展している。 そこの新築分譲マンションといったらかなり高いだろう。 恐縮しながらもさっそくお邪魔させてもらう。
部屋に入ってさらに驚いた。 一人暮らしにも関わらず大型テレビが数台あり、 高級そうなオーディオもある。 書斎も経営についての本でいっぱい。 キッチンもきれいにされている。 なんかいかにもお金余ってますって感じ。 まさに独身貴族を謳歌している。 これなら人の分まで旅費出してくれるというのも納得。
ビールをいただきながら、"旅"の話を深める。 駅前でもらってきた旅行パンフを見ながら行き先を考える。 アラスカ、北欧、アイスランド、アフリカ、南米。。。 北に行くのなら今しかない。数日中に出発するかもしれない。
最初はアラスカを第一候補に挙げていたが、 ここに行くんだったら やはり国立公園内をトレッキングしたい。 そうしなくても楽しめるところだとは思うが、 それでも僕の場合トレッキングは外せない。 となると、未経験な人とは行きたくない。
それだったら北欧くらいがいいかなと 思ったりもして話が進むわけだが、 だからと言ってなぜ北欧なのかというところが見えてこない。 行ってみたいところではあるものの、 今行きたいとはあまり思わないというところが本音。
そこへ急浮上したのがマケドニア。
マケドニアはいいらしい。 まず、人がいいらしい。行ったことのある人がそう言ってた。 その話を聞いただけでいきなり興味がかき立てられた。 マケドニアはおもしろそう。行ったら楽しめそう。 直感的にそう感じられたところがよい。 どんなところか想像したくなる。
しかし、話が急すぎて、気持ちが追いつかない。
ひとまず、旅の話は置いといて おじさんの思い出話。 僕と同じ大学出身ということで、当時のエピソードなどを 写真を交えて教えてもらう。 会話は微妙に盛り上がりつつ、無難な時間が過ぎた。
そして、夜がだいぶ更けてきたので寝ることに。 どうやって寝るのか、と思っていたところに おじさんが素で案内してくれたのがひとつのベッド。 「ここならクーラーがあるから」とタオルケットを2つ並べた。
えっ!まじっすか!?状態。
一応セミダブルくらいのサイズがあるけど…、 ひとつのベッドで男が2人寝るって…。
多少の警戒はしたものの、 おじさんの素で行う善意を無下に断ることができず、 同じベッドで寝ました、ハイ。
朝、何ごともなく、無事に起きられたことに少し安堵。 そして、帰宅した。
この件について、1週間近く悩んだ。 おもしろい話だし、いい機会だから 話に乗ろう、とは思いつつも、 1ヶ月も2ヶ月も外国に行っていたら授業が始まってしまう。 当時僕は5回生で、 ある先生のゼミに入ることを目的に留年していたから その授業をしばらく受けられないということに かなりの抵抗感があった。タイミングが悪い。
季節的に行くなら今すぐしかないのだが、 気持ちの整理がつかず、早急に結論を出すことが難しすぎる。
熟慮に熟慮を重ねた上、丁重にお断りさせてもらった。 今振り返ると、キツネにばかされたようなひと時。 一瞬ではあったが、濃密な時間だった。 後にも先にも、こんな体験はないだろう。
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