★ 夏海の日記 ★

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2015年10月07日(水) ベンゾジアゼピン系薬物 と 麻薬

中日新聞の朝刊に掲載されている『睡眠』についての記事で、とても重要なことなのに サラッと書かれすぎていることがありました。

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は 麻薬と同じである。

これは、睡眠薬だけ の問題じゃなく、全ての『ベンゾジアゼピン』に言える問題だと思います。
なので、中日新聞を読むことができない人向けに 公開します。
(注意:私は中日新聞社に許可を得て転載しています。著作権は 中日新聞にあります。








猿と人間の脳で大きな違いは、人間は考える神経細胞が存在する前頭葉が高度に発達していることである。
だが、考えて過ぎるがため、古今東西不眠症に煩ってきた。

1960年ごろまで不眠治療に使われたバルビツール系の抗精神病薬を、第一世代の睡眠薬と呼んだ。
量に応じて筋弛緩作用が強くなるので、大量服用により呼吸が停止し、死に至った。
その後、第二世代の睡眠薬のベンゾジアゼピン製剤(BZD)に置き換わり、今日でも使用されている。

ところがこの薬物は、体に働く仕組みが麻薬と似ていて、依存すると主作用以上に副作用に苦しむことになる

そのため、第三世代の睡眠薬が現れた。
それを非BZD系薬物と呼ぶ。

おかしな呼び方だ。
第一世代と第二世代は薬物名で呼んでいた。
ところが第三世代は薬物名ではなく、第二世代を否定する名前となっている。なぜか。

麻薬中毒に類似した症状を示すBZD依存患者が多くいる今、まずはBZDの投与、服用を回避することがまず第一である。
そして新たなBZD依存患者をつくらないために、

「依存しない」
「長めに服用しても効果が落ちない」
「筋弛緩作用が少ない」
「中止しても不眠がリバウンドしない」 
など、

自然睡眠に近い状態の安眠を目指すのが第三世代睡眠薬である。
次々と新薬が開発されている。

(名古屋市立大病院睡眠医療センター長 中山明峰)


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