★ 夏海の日記 ★
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2001年09月29日(土) |
しがみついて離さない |
昨日の続きです。
昨日は、ダイエットしようにも、体の栄養が足りなかったら、体が「何で離さないといけない?!」って踏ん張って、脂肪分とかを離さないって話でした。
さて、本題その2とは これって、心にも言えない?ってことです。
私の好きな精神科医の先生の本に書いてあったんですが、 人は泣きながら生まれてくるのだそうです。 その理由は、『寂しいから』だそうです。 大好きな母親を独り占めし、温かい羊水で守られ、餓えもなく、静かだけど安心できる心音を聞いて...。 そこから無理矢理うるさくて、寒くて、まぶしくて、苦しい世界へ 引きずり出される。 母親と別々にされる孤独。 人間は、生まれたときから孤独で寂しいのだそうです。
だから、子供はどん欲で、自分を一番に見て欲しいって、ガンガン甘えてきますよね?絶えず、誰に対しても、1対1を求めるの。加減を知らない。 でも、浴びるほど(でも過剰ではない)愛情を与えられると、心に安心感が蓄えられます。 『離れても、自分を見てくれる』 『自分を愛していてくれる人がいる』 そこで、ちょっと冒険してみるんです。 そして、不安になると、泣いてしがみつく。 それを繰り返して、この世界も悪くはないか〜って思って、自分の世界ができたり、他人と自分の違いも分かり、失敗したり、ケンカしたり仲直りしたりして、大人になっていくんです。
じゃぁ、私のように、『自分を愛されていない』と思って育った人は? つまり、そういうことなんです。 『しがみついて離さない』 自分の心に、自分が必要とする分量だけの愛情を持っていないと、 人は、他の人へ与えることなんて、できないんです。 私は、いつも欲しかった。 もっと!もっと!って、それはどん欲に愛情を欲しがったの。 親に求められなかったから、先生に認めて貰う為に頑張ったり、恋人にも愛される為の努力をしたり。 でも、それは『無償の愛』じゃなく、『私が努力して作ったもの』と思っていたので、ちっとも心は満たされなかった。 しかも、私が努力しないと愛情は与えられないと思っていたし、無償の愛情なんて、信用していなかった。求めていたのに、矛盾してるね。
誰かに優しくするのも、自分がそうされたいから。 だから、自分が欲しい程度の見返りがないと、「これだけしているのに、あなたは分かってくれない」なんてバカなことを言ったりして。 冷静になって分かる。その優しさや情熱は、『あなたの為』にしたのではなく、『私の為』にだった。 だから、どれだけ愛情をかけられたとしても、心の貯金箱は減るばかりで、寂しさがなくなることはなかった。
そうして、大人になってしまった。 子供の頃から今までの何十年も蓄積された『寂しさ』を埋められるような愛情を持った人は、この世にいる? 親に甘えさせて貰わなかったから、こうなったのだから、親を頼るのは、無理。 夫の両親なんて、何の足しにもならない。 夫さえ、私じゃないのだから、『私の』欲しいだけのものを与えることはできない。(そう言えば、結婚する前に、夫の中に入りたいって切望したな...。私が溶けて、夫の中に入れれば、寂しくなくなるって思ってたっけ。)
不幸なことに、子供のまま、大人になってしまったの。 じゃぁ、この寂しさを どうする?
私は気が付いたの。昔の私に、私がして欲しかったことをしてあげるの。 これは、『孤独な子供』みんなに『合う』やりかたでは、ない かもしれない。 でもね、 例えば、私は孤独だったから、甥っ子の孤独が分かる。だから、私がして欲しかったようにしてあげられるし、私が欲しかった言葉を与えることができる。 甥っ子の為? 違うの! それは、私の中の『孤独な子供』の為に。私の 為に。 してあげたり、言葉を与えたりするのは、甥っ子へ だけれど、 本当にそうしてるのは、『幼い孤独な私に』なの。 誰にも貰えなかったことを、私が、私に 与えてるの。
私が鬱で辛かった時に、周りにその苦しさが解る人がいなかった。 アドバイスが私を追い込んだり、傷つけたりした。 欲しい言葉は、そんなんじゃなかったのに!
だからね、その苦しいときの傷ついた私に、今メッセージを書いたり、励ましたりしています。 HPを通じて お友達になった人に、メッセージを貰ったりすると、私にありがとうって言ってくれたりする。でも本当は、私がありがとうって言いたいの。だって、私に優しくするチャンスを与えてくれたんだから。私がみんなから優しさや慈しみを貰ってるいるから。
私はとっても辛かったから言えるけれど、 まずは『自分が』幸せな気分になれなかったら、人を幸せな気分になんてできない。 自分が満たされていなかったら、人には与えられない。
私の年だと、子供が居る人が多いけれど、 孤独を知ってるあなただから、子供の孤独を払う方法をちゃんと『知って』いますね? 『孤独な子供』のあなたを癒せるチャンスがある あなたは、幸せかもしれません。
自分に似て腹が立つことがあるかもしれません。 でも反対に、『子供の頃の自分』に、未来から手助けして挙げられるんです!
鬱で辛い人へ まずは、お薬がちゃんと効くまで、自分が心地良いことだけを考えて下さい。 行動や思考の判断を、『心地良いかどうか』で決めて下さい。 そうして落ち着いた時、思い出しましょう あなたは、何をして欲しかったですか?
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