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2002年07月05日(金) 友人が死んだ日

思うところがありまして
7月5日の日記の『毒吐き』部分を削除いたしました。


ご心配をおかけした方
メールを下さった方々
ありがとうございました。


ご迷惑をかけた方
お詫びいたします。



***********


7月1日
友人Kが亡くなった。
彼はいくつだったんだろう…?
たしかまだ、32歳くらいだと思う。



7月4日朝
私はそのことをはじめて知った。


思えば1日には、K宛にメールを送っていたのだ。
でも、返事はなかった。
いつも必ず返事をくれる人なので
どうしたのかな…と思ったが
また体調が悪くなったのかもしれないなぁ、と
気にしつつも深くは考えなかった。



Kとは、とある日記サイトで知り合った。
はじめて会ったのは2年前の9月のオフ会で。
もっとも私にはそれがそのサイトでのはじめてのオフ会だったから
だからその日会った人は全員初対面だったけれど。


Kはイメージ通りの人だった。
温厚で自然体で、でもちょっと斜に構えたようなウィットがあって
言葉にセンスがあった。
誰かが「なにげにかっこよかった」と言っていたけれど
その通り! 
といっても外見ではなくて(といったら失礼かもしれないが)、
そう。内面がかっこいい人だった。


Kは私たちと知り合うずっと前から闘病生活を送っていた。

そうだ、彼は闘っていたのだ。
私たちはつい忘れてしまいがちだが
彼は常に死と向き合っていたのだ。



Kは、私にとってとてもたいせつな友人だった。
恋愛感情…こそはなかったけれど
やはり男性として、好きな人だった。

…って、なんと説明していいものやら。
ちゃんと異性として好ましいのだけれど
そこにセックスが介在しない。というかなんというか

彼を知っている人なら、この私の感情がきっと理解できる。
そう、なんと言ったらいいのか・・・
極めて精神的に好ましい異性なのだ。

現にKはそのサイトの奥様連中からとても人気があった。
(いや、そもそも主婦が多いサイトなんだけど)

共通していることは
みんなとても
彼を尊敬していた。



Kとの思い出はたくさんある。

昨年の3月に映画のタダ券が手に入ったからと
有楽町に映画を観に連れてってくれた。
ラッセル・クロウとメグ・ライアンの「プルーフ・オブ・ライフ」だった。
それから、今年の3月にはドリカムのコンサートへも一緒に行った。

それからそれから…ビデオやMDや映画の招待券や
いろんなものをたくさんもらった。


やさしい人だった。



突然だった。
とつぜん彼は消えてしまった。
約束がいくつも残っていた。


なぜだろう。
私は、当然のように
Kはいつか良くなると思い込んでいた。
自分の前に当然「明日」があるのと同様に
彼の前にもいつもの「明日」があって
私はあたり前のようにKに
8月や9月の話をしていた。

でも、Kにはわかっていたのかもしれない。

すくなくとも
そんなにたやすい「明日」があるとは
彼は思っていなかったのだと思う。


9月の埼玉アリーナのドリカムのチケットが取れたんだけど行きますか?
とKが聞いてきた。

でももしかすると僕は行けないかもしれません。
そのときは誰かを誘って行ってくださいね。

とKは言った。





7月4日
いっぱいいっぱい泣いた。
こんなに泣いたのは久しぶりなくらい泣いた。
悲しくて悲しくて
もうとても日記の更新などできないと思った。
HPはしばらく休止しようと思った。



しばらく泣いて、何が悲しいのか考えてみた。

もう二度と会えないことが?

いいえ。

Kはたとえずっと会えなくても
記憶の中で気持ちよく存在してくれる人。
だから
彼とはまたどこかで会えそうな気がしてしまう。

そう思ったら、少し悲しみが薄れてきた。


今の私にできることといったら書くことだけ。
Kのことを書くこと。
そのぐらいしかできないのだもの。





午後になって家を出た。
いつものように買い物に行った。
これ以上家にいたら、いつまでもずっとPCの前に坐って
何度も何度も彼の死を確認してしまいそうだった。


意味もなく買い物をしまくった。
怒涛のように買い物カゴに突っ込んだ。


今度はなんだか腹が立ってきた。

神様はどうして、あんなに愛されている人を
さっさと連れて行ってしまったんだろう!?


いや、もしかすると彼は
早くに召される運命だったからこそ
あんなにまわりから愛されたのかもしれない。

人が一生分で受ける愛情を
30年余の間に凝縮して。




人生の中で
家族や恋人以外で
ああ、この人と出会えてよかった〜と思える人が
いったい何人いるでしょうか?

Kは私にとってそんな友人のひとりでした。









もう痛くないよ。苦しまなくていいよ。

ゆっくり眠ってね。

ほら、私があげた携帯用ミニ扇風機、

今年の夏は重宝しそうって言ってたじゃない。

忘れずに持って行ってよ。

あちらも暑いよー。きっと。



おやすみ。






言えなかったたくさんの「ありがとう」をこめて。


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