風影宛て手紙悲喜こもごも ※いい加減、こちらの更新もしなくちゃ、ということで、本気でショートショート集です。しかもセリフだらけなので読みにくいとは思いますが、頑張って読んでくださったら嬉しいなっとv 例によって例のごとく、誰のセリフかなんて明記はしてませんので、ご覚悟を。 この話は、ちゃんちゃん☆ が同HNでぴぐしぶへ投稿した、「前略、風影・我愛羅殿へ」が前提の、後日談です。 別にぴぐしぶへ投稿しても構わなかったのかもしれませんが、雰囲気が若干違うのと、さっき書いたように、こちらの更新もしておきたかったので、こちらへのみの投稿となりました。 ・・・まあ、こちらに直接たどり着く人は皆無でしょうが、よしんばそういう方は出来ましたら予備知識として、ぴぐしぶの方も読んでいただけたら幸いです。(CM CMv) しかし、砂の三姉弟書くの初めてなんで(正確にはテマリだけはちょびっと書いたことあるケド)、やっぱり書きづらかったよな・・・★ ------------------------------------ ■ある日の砂隠れ・風影執務室にて■ 「・・・ってところで、火影からの言伝はここまでです。風影様」 「ああ。ご苦労だったな、奈良シカマル」 「それと・・・これは別件、っていうか、個人的なものなんですが・・・」 「ん? 何だ?」 「その・・・ウチんとこの上忍 マイト・ガイから、手紙を預かってまして」 「・・・マイト・ガイから?」 「ええ。先日のお気遣いに感謝して、とのことです」 ・ ・ ・ 「おいシカマル。マイト・ガイが一体、何書いて寄越したじゃん?」 「イヤ、俺は預かっただけで、中身については何も」 「失礼なことを書いてないだろうな? 我愛羅は仮にも風影相手なんだぞ?」 「それはないと思うンすけど。いちおー火影の添削、入ってますから」 「ちょっと待て! 火影の添削だって!? あいつは、我愛羅の20歳の誕生祝いにかこつけて、いかがわしい小説本寄越したような奴だぞ! 信用できるもんか!」 「はあっ!? ひょ、、ひょっとして、イチャパラ寄越したんスか、あの人!?」 「・・・何でお前が、イチャパラとやらの内容知ってるんだ? シカマル」 「・・・テマリ、そこで扇子を取り出すなよ・・・。怖えから。 以前、ホントーに不本意ながら、あの人が音読させられた場面に、居合わせただけだって」 「音読!? 一体どういう理由で!?」 「その件に関しては、そのうち追々に。お前が木ノ葉の忍になってから、な?」 「まあまあテマリ。男同士のことだし、そのぐらいのことで目くじら立てるのも、どうかと思うじゃん。そっち方面に全然関心ないって方が、逆に変な勘ぐり持たれるだけだって」 「うっ・・・そ、それはそうかもしれないが・・・」 「しかし、随分じっくり読んでるな。そんなに長い手紙じゃないはずなんだが」 「どうでもいいけど、どうしてあたしら、こんな離れたところで控えてなきゃならないんだ?」 「仕方ないじゃん。ちょっとだけ席を外せ、って言われたんじゃ」 「・・・っと、読み終わったらしいっスね」 「「「あ」」」 その場にいた3人は、見逃さなかった。 手紙を読み終えた我愛羅の口元にわずかに浮かんだ、柔らかな微笑を。 「が、我愛羅。さっきの手紙に一体、何が書いてあったんだい?」 「ノーコメントだ」 「って、何大切そうに懐へしまいこんでるじゃん。にーちゃんにも読ませろ」 「別に大したことは書いていなかった。心配するな」 「大したことは書いてない、ってんなら、あたしたちも読んだっていいじゃないさ」 「・・・風影とは言え、ぷらいばしーがあってもいいはずだろう」 「「我愛羅〜」」 「・・・・・・・っ・・・・・・!」 「シカマル! あんた本当に、手紙の中身、知らないんだろうね? 何笑い堪(こら)えてるんだよ!」 「あー、その表情は、『大体想像はつくけど、具体的には知らない』ってトコじゃん」 「さ、察しが良くて、助かるぜ、カンクロウ。・・・っ、くくくっ!」 「出来たらその調子で、守秘義務も守ってもらえるとありがたいのだが。義兄上」 「「が・・・我愛羅が、照れてる・・・」」 「で? いつからシカマル君は、砂隠れとの往復郵便屋サンになったのかな〜?」 「茶化さないでください。大体、こう言う事態になったのも、半分はカカシさんのせいなんですから。むろん、残り半分はガイ先生ですが」 「・・・で、こっちは、カンクロウくんとテマリさんから、俺への手紙、と。どれどれ」 「どうせ、ガイ先生が何書いたか教えろ、って言ってるんでしょ? カカシさんが添削したこと、俺、彼らにバラしてますから」 「ご明察。ねえ、どう対処したらいい?」 「ご自分で考えて下さい。俺は一旦、止めたんですから」 「冷たいなあ、シカマル。ま、これは個人的な話だしねえ。どうせだから、ガイが里外から戻って来たら、相談してみようか」 「その方がいいでしょう。どっちみち、風影からの手紙も渡して欲しいし」 「ふふ。我愛羅くんからまたもや手紙が来た、って知ったら、さぞや喜ぶだろうねえ。ガイの奴」 ※本編では書けなかったけど、ガイからの暑苦しくも情熱的な? 手紙を受け取ったら、我愛羅はきっと表には出さないまでも、それなりに喜ぶんじゃないか? と思ったので。あと、誰しもが突っ込んだ、「風影、イチャパラ所持事件」に、何となく触れたくて。 ■拝啓 火影 はたけカカシ様■ 「にしても、ガイ。お前にしては気が利いてるよね。我愛羅くんに手紙でお礼を、だなんて。どうやら思い切り好感度アップ! じゃない」 「イヤイヤ。俺は単に真似ただけだ」 「真似た?」 「うむ。いつの時代になろうが、どんな歳になろうが、さぞや嬉しいんだろうな、と、傍から見ても分かるからだ」 「へ???」 「それなりに好意的な相手から、手紙を貰うと言うのは。・・・なあ? カカシ」 「・・・っ! ゲホゴホゲホ★」 「おや火影様。いかがなされましたか。顔が赤いですぞ?」 「ガイ、お前・・・結構言うようになったよね」 ※本編小説執筆中は、本気で「カカシ秘伝」のことは忘れてたんですが。思い出したら、ついこう言うツッコミしたくなったんです。きっと季節ごとの書簡ぐらい、交換してるだろうし。 ■知られざるもう一つの物語■ 「風影様。私をわざわざ、お呼びと伺いましたが・・・」 「来たか、シジマ」 「・・・じゃ、俺たちはこれで帰るじゃん」 「ごゆっくり。しばらくここは、誰も通さないからな」 「余計なお世話だ、テマリ」 「・・・? 熱でもおありになるんですか? 風影さま。お顔が赤いですよ?」 「イヤ、何でもない。それよりもシジマ、お前への用件なんだが・・・これだ」 「は? 『風影殿へ』? この手紙は一体・・・随分豪快な筆跡ですね」 「スマン。そっちじゃない。お前宛てはこちらだ」 「これ・・・は・・・っ!」 「テマリの婚約者に、最近新たな部下が2名ばかり増えたと言う話だ。姉が木ノ葉に嫁ぐ際、親身になれる者をということで、そのうちのくノ一の方が、正式に配属先が決まった。医療忍者だしな。うってつけだろう」 「あ・・・・・」 「どうせだからこの際、きちんと所帯を持った方が良いという、火影からの提案でな。ささやかながら結婚式を挙げたらしい。 ・・・お前を呼べなくてすまなかった、と俺にも手紙を寄越してきた」 「いえ・・・いえっ・・・! 幸せなら良いんです。生きていれば、また必ず会うことも叶いましょうから」 「そうだな・・・出来れば、平和で穏やかな場面で会えればいいな。シジマ」 ※ちゃんちゃん☆ は密かに、我愛羅×シジマ派です。 実際のところ我愛羅が、結婚してないことに関して大名の攻撃の材料になってる、との件を読んで、なるほどなあ、と納得したんです。なのに、あのラストで結局結婚しませんでした! では、微妙に問題解決になってないでしょ? だったら、シジマと結ばれた方が双方のため、のような気がしまして・・・。まあ、そんな安直には決められないんでしょうけどね。仄かでも良いから、そう言う雰囲気を漂わせたくなりました。 当然、テマリとカンクロウ、ついでにシカマルも何となく、ウチの我愛羅がシジマに惹かれてるってちゃんと、気づいてたり。 ちなみに作中で、我愛羅がうっかりシジマに渡したのは勿論、ガイからの手紙ですv
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