moonshine  エミ




2007年06月29日(金)  御旗、楯無も御照覧あれ。(其壱)

タイトルを見てなんのことか察した方、両手で握手を求めさせてください。

ここ最近わたしが矢も盾もたまらず愛しぬいているのは、大河ドラマ『風林火山』である。
最初の3,4日は、「駄文を書いてる時間なんぞ、あろうはずがありません」といった具合だった。
そのあと、この激情を余すところなく書きつくしたい欲に駆られたが、何しろいろんな意味で忙しかったのでまとまった時間もとれず、中途半端に書きたくなかったので見合わせていた。もっとも、こんな「恋は盲目」状態で書く文章など、読むほうにとっては鬱陶しいに違いない、というおそれもあった。いったい何をそんなに自意識過剰になっているのであろうか。これも恋のなせるわざである。

今日は土曜日で、見境ない情熱もひと段落し、激しくも愚かしい恋から、穏やかな愛情へと落ち着いてきたところなので、ようやく書きます。しかし、書きながらエキサイトするであろうことは想像に難くない。

遡ること2週間前、実家に帰った折に、初めて今年の大河ドラマ「風林火山」を見た。第24話である。帰省中なので、テレビはリビングでなんとなくつけられているだけであって、両親との久々の団欒の合間に、目を走らせるくらいだった。それでも、何か心に留まるものがあったのだった。それからは、帰宅後、ネットサーフィンの時間になんとなくこのドラマについて調べるようになった。「うーん、見れば見るほどおもしろそうだぞ。」

土曜日がやってきた。ご存知の方も多いでしょうが、大河ドラマは、毎週土曜の昼に前週の再放送をするのである。
ふだん「めざましテレビ」以外でテレビをつけることのない私だが、前日からテレビ番組表をチェックして時間を確かめておき、改めてじっくり第24話を鑑賞。

やばい、この一週間の期待をはるかに超える面白さだ。すぐにパソコンを立ち上げた。今ほど、このネット社会に感謝したことはない。そして、光ファイバー通信に加入し、動画鑑賞に堪えうるCPUを搭載したパソコンを購入していた自分の先見の明(?)に万歳三唱だ。なんと、かの『you tube』には、これまでの放送のすべてがアップロードされているのである!!! 

著作権とか考えると決してよろしいことではないのでしょうが、もうそんなこと言ってらんない。かくて私は、夏のお昼だというのに部屋を暗くして、これまでの放映をじっくり見始めたのである。もうやめよう、もうやめようと思うのだが、既にかっぱえびせんなんてメじゃないほどの止まらなさ。やばいやばいと思い、途中でごはんを食べたり、洗濯・洗濯をしたりしてみたり、買い物に出かけたりしてみるのだが、すぐに体はパソコンの前に吸い寄せられ、指は勝手に次のプログラムを見るべく、力強くクリックを繰り返していく。日曜日の夜が終わって気がつくと、瞬く間に第24話、約半年分の鑑賞を制覇していた。(つづく)
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