moonshine  エミ




2003年05月20日(火)  冬も夏も君といたのにね

 この「moonshine」、何ヶ月か前のログを読み返してみた。
 すごく面白い。
 というのは、もちろん私の日記に何か普遍的な価値があるわけではなく、
 これが自分の日記だからです。
 あー、あったあった、そんなこと、という感じで、ともすればすぐに記憶の底に沈んでいくような、日々のちょっとした出来事とか感想とかを思い出して、くすり、と微笑む心境。

 ああ、箱崎に住んでた大学生のころも、日記を毎日書いておけばよかったなあ、とちょっと思った。
 時々はノートにつけていたのだけれど、それをたまに読み返しても、やっぱりすごくおもしろい。しん氏との思い出。

 真冬の真夜中に、珍しく雪が積もったのではしゃいで眠るのがもったいなくなり、
 真新しい雪に足跡をつけながら、もやしラーメンを食べに行ったり。

 クーラーのない真夏の部屋に「もーガマンならん!!」と逆上して、
 明日は泳ぎに行くぞ! えーい、それならいっそ、今夜は涼しいところに泊まっちゃえーー!
 と、思い立つがまま夜10時、水着を持って電車に乗って西戸崎に行って、
 降ってくるような星空の下を一時間も歩いてやっとホテルを探し出したり。
 
 ささやかなむこうみずな日々を書き残しとけばよかったな。
 でも、言葉にした以外の思い出もまたいいものなのでしょう。

 なんでこんなことを書いてるかというと、
 ゆうべから仕事をはさんで今夜にかけて、一気に小説を一冊読んでしまったからで、
 その小説がまあなんともアレでさぁ。
 つまりね、熱い熱い恋の話だったのですよ。 
 恋愛メインの映画や小説にはあまり触手を伸ばさないのだが、なんとなく最近、恋愛に凝っている。
 いや、まちがえた、恋愛モノに凝っている。凝っているというほどでもないが・・・。
 それにしても、夢中になって読んでしまったことであるよ。
 ちょっぴり自分がむなしい。
 完全な、娯楽快作である。トレンディードラマなんのその、ハリウッドムービーだってへともしない、読者を想定して気分よくさせるために書かれたような小説。
 もちろん、すごくよくできている。本国でもベストセラー作家らしいし、商業小説なんて軽んじるつもりはない。夢中でページをめくらせる筆力みたいなものがあるのだね。
 おもしろかった。あとに何かが残るわけではないが。。。それがこの一抹のむなしさの原因か?
 純粋に娯楽を求めて読んだ、といえば字面はいいけれど、なんとなく、非常に自己本位な、夢見る夢子ちゃんみたいなエッチをした感じ、ガーン。
 ゆうべもけっこう遅くまで読んだし、今日も仕事が終わるの遅かったし、今夜はすごく眠いよ。
  
 ああ、だらしなくて気ままな現実のしんちゃんに会いたい。
 恋は現実の、生身の人間とするもんだ。





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