2002年08月07日(水) |
ペナントレースの分岐点 |
6日、阪神が片岡のエラーで負けた。順位は4位と今季初のBクラス転落。首位とのゲーム差も絶望的だ。開幕当初の熱狂ぶりも、次第に冷めつつある。 こうなった原因としては、中軸として期待された片岡の不振や主力選手の相次ぐ故障など、いくつかの要素があろう。だが私には、6月15日を境に全ての歯車が狂ったと思えてならない。 この試合の前まで、阪神は32勝23敗1分の首位。ただし、直前2カード連続で負け越し、ひところの勢いが弱まりつつあった。一方、この時点で1ゲーム差の2位・巨人は、13日のヤクルト戦で0-5の劣勢を5本塁打でひっくり返してサヨナラ勝ちを収めていた。それも高津を打ち崩して。この両者が15日からの直接対決2連戦を迎えたのである。 阪神は8日に投げた藪が中6日でいける態勢にあった。だが先発は中13日の横田。その横田は3回1/3で自責点4のKO。中継ぎも打たれて8-11の敗戦を喫した。16日は藪が先発したものの、延長戦の末3-4で連敗し、首位を明け渡してしまった。 結果論で言うのではない。大切な首位攻防戦であることを考えれば、また、ここに至るまでの両チームの勢いを考えれば、15日はエース級を先発に立てるべきだった。13日には阪神も延長戦を制し1-0で勝っていて、この日勝てば、再度勢いを増す可能性があった。横田は前回登板の1日のゲームで移籍後初先発して勝っているとはいえ、軟投派の投手。一発のあるG打線には、どうしても位負けする。ここは力で相手をねじ伏せられる投手の出番ではなかったか。 ついでに言えば、15日に藪で勝てば、16日は谷中も中4日でいけた。17・18日がW杯日程で休みだから、中継ぎ総動員でがむしゃらに勝ちにいけたはずだ。それが連敗となり、緊張感が一時的に途切れた。このあと阪神は泥沼の8連敗。貯金を一気に吐き出した。7月を5割で乗り切って持ち直しただけに、返す返すもこの「采配ミス」が悔やまれてならないのである。
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