500文字のスポーツコラム(平日更新)
密かにスポーツライターを目指す「でんちゅ」の500字コラムです。

2002年01月17日(木) 平尾誠二の育成論

 ラグビーの元ジャパン監督・平尾誠二氏の講演を聞きに行った。「チームリーダーの条件」がテーマの話で、コーチング・人材育成などに対する示唆に富んだ非常に興味深いものだった。
 私が特に関心を持ったのは、「チーム」とは何かという話だ。日本ではみんな同質なことが美徳であるような風潮があるが、本来は異質こそがチームの本質であると言う。氏は「平均点の選手は使わない。何か1個でも100点を持った選手を集めてゲームに臨む」のだそうだ。他人との差異をチームの中でどう活かすか、それによって多彩な戦略構想も生まれるのだと。自分がその特徴を最大限に活かそうとする事で他人が生きる。逆もまた然り。そういう集団こそが良いチームだという概念だ。
 こうも言っていた。「平均点を取らせるための練習は強制しない。嫌な事を無理やりやらせても効果はない。むしろ、いい所を徹底的に褒めて伸ばし、それが頂点に達した時にもっと向上したいと本人が思えば、欠点を補う事に自分から目を向けるようになるはずだ」と。
 これらの話は、スポーツの分野に限らず、学校教育や家庭での子育てにも通じる育成論だと私は思う。


※お知らせ(1/17)

 私のいる職場が移転することになり、この週末はその作業に追われます。18日(金)はまさに佳境で、コラムの更新が出来ません。あしからず、ご了承下さい。
 来週火曜日=22日ぐらいから再開の予定です。


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