今日は雨が降ってしまったせいか、また寒さが 戻ってしまいました。 昨日はとても気持ちのいい天気で、この所の 極寒を和らげるような穏やかな夕暮れでした。 空も澄んで美しく、そこを弧を描いて飛んで行く 渡り鳥を見つけた。束になって飛ぶあの姿は、 一羽一羽が小さい彼等が敵に襲われないよう カムフラージュする為の姿だとか。誰に教わったのか。 私たち人間は知的生命体としてこの世に存在して いるけれど、小さいとても小さい鳥までもがそうとは とても思えず。それでもこの世に生きる全ての生き物は、 自分を守る術を知っている。それは遥か昔から脈々と 伝わる生命の神秘。生きるという知恵。知識をもつのは 人間で、知恵を授かるのは地球上に生きる全ての生命。 この世に生きるためだけに授かる知恵。自然と共にある彼等は 生きる術も死に行く場所も知っている。 累々と生まれては滅ぶこの世の命の一つに過ぎない 私たち人間も自然がなければきっと生きられない。 それでも文明の利器がなければ生活出来ないのもまた確かで。 科学の進歩はその明晰な頭脳に感嘆するし、文明の発展に 歯止めは利かず、またその便利さに驚嘆する。 でも出来るなら、この身が静かに土に還るまで。 もう少しだけその進化の手がゆるやかであればいいなと 高い空を仰ぎながらふと思った、そんな昨日。
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