久しぶりに帰って来たという感じ。 長く、とても長く私が一番望む場所にいて、 そこからようやく一番親しむ場所へと 生還した感じです。 本当はもっともっとそこに佇んでいたいのだけれど 現実はそれを許してはくれない。 後少し。もう少し頑張りなさいと背中を押され、 ゆっくりと、でも確実に私はここへ戻って来る。 戻らなければきっと次へは進めないだろうから。 だから先ずただ今と口に出していってみる。 例えば道端の猫に。小道の影に消えそうな小さな花に。 そして歩く。いつもの見慣れた風景を思い出すように ゆっくり歩く。目に映るもの全てが現実だと自分に 教え込むように。別の場所で時を刻んでいる 間に季節は冬を迎え、今年の終わりを運んでいる。 私は少し切ない気持ちになりながら、それを受け入れる。 また明日へと繋がる旅を始めるために。 思いを過去にする為に。
|