あれから60年の月日が経った今日。 貴方はどんな思いで今日を過ごしましたか。 あれから60年。言葉にすればなお重く果てしない日々。 当時の全てを知らない私にも必ず痛みと涙と 怒りを与える日。そして人として懺悔を。 貴方にとっての60年という歳月は長かったですか。 それとも短かったですか。 あれからどれ程の涙を流しましたか。 その涙をぬぐってくれる人はいましたか。 悪い夢は絶えず貴方を襲いますか。 どれくらい笑えましたか。どれくらい笑う事を 思い出せましたか。幸せはいくつありましたか。 幸せを感じられる人生ですか。 60年…節目だと人は言う。でも本当は節目などなく。 当事者からすれば2でも5でも割り切れないような 半端な年数でも、同じように痛み同じように涙を 流しているはず。節目…なんてない。毎年同じように その日は訪れ毎年同じようにその日は流れている。 通り過ぎて行く…思いも人も流れ…いつしか自分自身も 流れ過ぎていくまで悲しみは終わらない。 どうか幸せでありますように…願わずにいられない。 8月15日、運命の日。私はただ東京のくすんだ空を見上げてた。 ただ何度も何度も同じ空を見上げた…。
-東京上空-イツノヒカシアワセヲ
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