| 2004年09月12日(日) |
グランド・ゼロ |
あの日の爪痕がまだ痛む。 引っ掻き傷は思ったより長く痕を残してく。 少しずつその痛みにも慣れた頃、 もう大丈夫。今度こそ乗り越えて行こうと、そう 思った矢先。同じ日が訪れ。 ギリギリの我慢はあっけなく崩れ、またも痛みに 涙があふれる。安らいだ時は本当は一日としてない。 未だはっきりとあの日の慟哭が思い出され。 悲鳴とも罵声ともわからない悲痛な叫び。 話す言葉は違っても、悲しみはわかるもの。 その地に立って、今思う事は何だろう。 かの地は今日もまた悲しみに暮れ。 あの日失った人々の名が木霊のように繰り返される。 それは想いを乗せた言霊。 その地にはいずれ世界で一番のビルが建つという。 本当はゼロのままで。爪痕はそのままで。 そう願うのだけれど。きっとその姿は痛すぎるのだろう。 それならば今を過去にして忘れる事が賢明なのかもしれないけど。 いつか語られる程遠くの記憶になったとして。 もう痛みも風化するくらい時が経ったとしても。 今記憶にあるあの日の事はきっと忘れる事は出来ないから。 どうかそんな時が来たら、愚かだと笑って欲しい。 先人の過ちを笑って軽々飛び越えて行って欲しい。 そんな未来が来る事を切に願って、かの地の人々は 今年も祈りを捧げているのだから。
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