人間というのは、どうも区切りをつけたがるクセがあるようで。 学生の頃はもう卒業の年とかもう高校生って簡単に 区切りがつけたのに、じゃぁ今はどこでどうつけたら いいんだろう?そう考えて浮かぶのが季節。もう春です。 春といえば草木が芽吹く気持ちのいい季節。そしてお別れの 季節だとか。なんとなく自然達と一緒で新しい事の始まりばかりが 頭にあったけど、卒業や何かで別れもまた春に多いんだなと ふと思い出しました。そういえば故郷を後にしたのも当然の如く春。 桜が満開に咲いて、そして最後の花が散る頃には東京にいました。 確かにお別れの季節なのかもしれません。日本は春に区切る国だから。 まだ少し感傷的になってる自分がいるのか。切なさが胸に忍び込んで来る。 今日会って明日別れてしまう人もいる。昨日会った人が同じ夢を 永遠に追い掛けるようになる事もある。そう、同じ船に乗って。 それはやっぱり奇跡みたいで嬉しい。ありがとうと言えば礼を言うのは まだ早いと笑われ、ごめんと頭を下げれば、目の先が違うと鼻先を かすめるように差し出された指先は上にピンと伸びている。 ほんの少しこの時の流れに乗っただけ。別に感傷的になってる訳じゃない。 まだまだこれからだし外は春。暖かくなり始めた風に、何を憂う事がある。 これからまだまだ楽しい事ばかり。だからこんな気持ちは本当は嘘で。 きっとその言葉を聞きたい…否、言わせたかっただけなんだ。 確信的に笑えば当然という笑みが帰って来る。季節は巡る。 うちらの世界も回って巡って行く。明日ある出会いが最高ならそれでいい。
|