衛澤のどーでもよさげ。
2014年06月01日(日) 空白の間に。

随分ご無沙汰しております。この頁は二年以上も更新しておらず、この頁の主は最早や生存不明となさった方も多いかと思います。
実は生きておりました。
しかしただいま現在は半死半生の様子であります。
二年の間に何があったのか。先ずは簡単に語りましょう。

約一年前の2013年5月に、性別適合手術の最終段階、陰茎形成術を国外の病院で受けました。一箇月ほど滞在して帰国。その後一ト月も経たぬ間に、排尿障碍を起こしました。
最初は膀胱炎の症状があり、その治療のための薬をかかりつけの泌尿器科で貰って服んでおりました。程なく炎症の症状は治まりましたが、直後に「不意に尿意が現れ、堪えようとしても身体が勝手に排尿してしまう」つまり不意に膀胱にあるだけの尿が洩れてしまって止めることができないという現象が顕在化してきました。
これ即ち「過活動膀胱」の症状であるということでその治療薬をこれもかかりつけの泌尿器科で処方して貰い、服んでみましたが、これは一向に改善されません。

それどころか、更には尿の出が滞って排尿時に痛みを伴うようになってきました。
膀胱鏡という尿道から膀胱内部にかけてを診るための内視鏡を使っての検査を受けたところ、先に形成した尿道が著しく狭くなっており、そのために排尿量が渋くなっていることが判りました。
かかりつけの泌尿器科は町の個人医で手術の設備もないし、尿道狭窄を改善する手術はきちんと麻酔をかけて行わねば、ということで総合病院の泌尿器科へ紹介状を書いて貰って転院することになりました。これが今年2014年2月のことです。
幾つかの術前検査を経て、総合病院泌尿器科に入院し、内視鏡による尿道拡張術を受けました。同年3月のことです。

検査の結果、もともとあるオリジナルの尿道と、形成した人工の尿道の継ぎ目辺りが非常に狭くなっており、ほぼ断裂している状態であると判りました。その狭いところを広げる手術を受けたのです。
この総合病院の泌尿器科にはGIDの智識がある医師がおり、その医師に担当医になって頂いたので、性別適合手術についてかれこれと説明する手間は必要なく、大変助かりました。

退院した後は再びかかりつけの個人医に通いました。尿道と、下腹部に膀胱まで通じる小さな穴を開けた膀胱瘻というものにカテーテルを挿し込んで排尿路を確保。三週間もすれば尿道が安定してカテーテルが外れるというスケジュールで治療を続け、無事に2本のカテーテルが外れたのが同年4月中旬。

しかし、5月の連休に入る頃には再び排尿困難が現れて、総合病院に逆戻り。5月下旬に再入院して再手術。今度は内視鏡も通らないほど尿道が狭くなってしまっていて、取り敢えず膀胱瘻をつくって尿路を確保するところで手術を終えました。
尿道はほぼ断裂。これを治すには会陰部を切開して尿道を形成し直す手術をする必要があるとの総合病院泌尿器科の医師の診断。

断裂した尿道を開通させる手術は可能だが、ネイティブ男性の生まれ持っての尿道と違って性別適合手術で形成された人工尿道はネイティブ男性と同じ手術をして同じようにくっつくのかどうか判らない、と医師。とにかく、性別適合手術に明るい泌尿器科医を探して助けを求めてみる、との治療方針を聞いて退院しました。

総合病院を退院して単車で帰宅し、駐輪場から自宅玄関まで入院用品が詰まった鞄を運んだときに、腰に痛みが発生。「何だか痛い」程度の痛みだったので、様子を見ることにしました。これが先週の木曜日のこと。「ぎっくり腰」というやつなのだろうとこれをネット検索してみると、「二、三日、様子を見て症状が改善されなかったら病院へ」とのことだったので、様子を見ることに。

翌日金曜日、翌々日土曜日。腰の痛みは日に日に増してきます。おまけに膀胱瘻(に挿したカテーテル)からの排尿は巧く行かなくて、排尿のたびに膀胱と会陰部に絞られるような痛みが現れます。また、不意に襲い来る尿意もなくなってはおらず、これも膀胱と会陰部に痛みを生じさせます。
更にはここのところ一箇月ほど、座位姿勢を長く続けると左膝が痛んで巧く歩けなかったり……。

もう痛いところだらけで気持ちは半死半生、取り敢えずは明日になったら整形外科を受診して腰と膝を診て貰おうと決意しながら、総合病院退院時に屯用として貰った座薬の鎮痛剤を自らに投与。これが本日たったいまの出来事です。

身体の各処が痛くて憔悴するしまともに排尿できない上にカテーテルの排尿口に付けた栓(ルアープラグという名前らしい)はぽろぽろぽろぽろ自然抜去しては知らぬ間に膀胱の中身をシャツだのパンツだのに撒いてしっとりびちょびちょになるし、踏んだり蹴ったり叩いたりという感じの毎日ですが、現在の私は過去を悔いることなく確かに生きております。
泌尿器系がトラブル続きではありますが、性別適合手術を受けたこともおかげさまで後悔せずに済んでおります。

今年に入ってから持病のうつやパニック障碍などがあまり表に出ずに落ち着いているので、身体の痛みはあってもそれなりに愉しい毎日を過ごしております。でき得れば日々毒にも薬にもならないことばっかり言って過ごしていきたいと思っております。
この頁はあまり更新されておりませんが、ツイッター(@gocho_e)では毎日、何の役にも立たない、毒にも薬にもならないひとりごとを散発しております。もしも衛澤の動向が気になるという方がおられましたら、よろしければツイッターのアカウントをフォローしてください。そして「バカだなあ、この人」とか思ってくだされば、私の人生はそれでOKでございます。


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