2006年11月17日(金) 集中したい。
年を喰うと根気がなくなってくるから、根が付くものを喰って根気を養わなければならない。先年他界したぼくの父はよくそういう意味のことを言って度々大根や蓮根を喰っていた。
大根や蓮根などの根菜を喰うことでほんとうに根気がつくのかどうかは判らない。ぼくの父は根気が「なくなった」のではなく、もとから「なかった」と言うのが正しい人間だったから。
効果が定かでなくとも沢山根菜を摂ってみようかな、と考えざるを得ない状況に、現在のぼくはある。根気と言うか、集中力が続かないのだ。
さあ書くぞ、という気になって原稿に取り組んでも、直ぐに注意が他所へ逸れてしまう。そのために先日までまったくと言っていいほど筆が進まなかった。無理矢理机に向かってみても頭の中に何も浮かばない。一ト文字も書けない。こんな風になるなんて、二年ほど前にはまったく考えられなかった……ああ、こういうときに人は危険な薬物にでも手を出してしまうのだろうな、と思った。
確実に頭をすっきりさせてくれて、考えたいことをいつでも集中して考えられるようになる薬物が簡単に手に入るのなら、法を犯すことも生命を縮めることも構わずに使ってしまう。そんな各種クリエイターの話を時折聞くが、その気持ちはよく判るような気がする。それくらい、ぼくの集中力は細切れで、とても困っている。
取り敢えず、いま抱えている三〇〇枚口の原稿は筆が乗ってきたので何とかなりそうだけど、別名義での連載も控えていてその構想も練らなければならないし、三〇〇枚口の仕上がりが遅くずれ込んでしまったら毎月二、三本並行して書かなければならなくなってしまう。だが、ぼくはそこまで器用な人ではない。可能な限り回避したい状況だ。
いまのぼくにできることは精一杯に書くことだけだから、多重執筆にならないように、ひたすら書くしかない。一方で、少しでも集中力を高める方法があるのなら知りたいと思っている。御存知の方があれば、どんな些細な情報でも構わないので教えてください。
【今日の練習】
片仮名語を人並みに使えるように、沢山書く。……先ず「片仮名」を「カタカナ」と書けるようになることからはじめるべきか?