2006年04月06日(木) 永遠、やめます。
2003年の誕生日に33歳になってから、「年を取ること」をやめていました。毎年年令を加算して数えるのが面倒になっていたからです。その後何回誕生日を迎えても33歳、ということにしていたのですが、今年からは再び当たり前に年を取ることにします。今日から36歳です。
この3年間は誕生年が1970年なのに年令は33歳、と公文書でない書類を書くときに大きな矛盾が生じてもいました(流石に公文書には当たり前の年令を記入していました)。ぼくは全然困りませんでしたが書類を扱う人はきっと困ったでしょう。そういう点でも不便ではあったし、何よりも重要なことに気付いたのです。
「年を取らない」というのは、案外つまらないことです。
そろそろ中年だからこれ以上年令を重ねるのが厭だとか、老いたくないとか、そういうことを考えていた訳ではありません。ただ毎年年令が変わるのが面倒だったのです。しかし、3年間33歳をやってみて、毎年決まった日にひとつ年令を加算するという行為は、人が生きていくうちで「必要なこと」なのだということが判りました。
年令を経ることを面倒がってはいけません。部屋の掃除と同じくらい必要なことです。
遙か昔から「不老不死」を探して権力財力にものを言わせていた人や冒険の旅に出た人は沢山いたようですが、そういう人たちにぜひ伝えたい。年は取った方がいいです。老いないことも死なないことも、つまらないことです。いつまでも同じではないから、いつか終わるから、そのときそのときが愉しく貴重なのです。
毎年1回くらいは自分の年令を意識して、年の巡りを数える日、そういう日があった方がいいのです。1年に1度くらいは「現在の自分」とそれに見合ったものを確認しましょう。
と、自分に戒めつつ今日から36歳です。1年間限定です。そう考えると毎年貴重です。
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