衛澤のどーでもよさげ。
2004年12月29日(水) やっぱり紙が好き。

とある文庫本がほしくて古書店に出掛ける。目当ての本は見つかって、定価の半額で購入できました。私個人としては読みたい本が安価に入手できて有難いのですが、著者さんには印税の対象にならなくて、仕事に対して不当に安い対価で済ませてしまって御免なさいです。
来年から「貸与権」が著作物に発生することですし、古書の売り上げにも印税が発生するようになればいいのにね。

さて、ほしい本は一冊だけだったのですが、せっかく古書店に出向いたので何かほかにも仕入れていこうと林立する書棚を巡ったのですが、どれを買っていいのか見当がつけられずに結局ヘミングウェイを買うことになりました。新潮文庫の短編集です。
「おもしろい小説を読みたいなあ」と思って探す訳ですが、どれがおもしろいのか判りづらいのね。一ト昔前は「販売部数が多い本」と「おもしろい本」とがほぼ等号で結ばれる関係にあったのですが、いまは決してそうではないので騙されないように、という疑心暗鬼の状態になりつつ書棚巡りをしてしまいます。

しかし、或る時期には筆を折って読み手に徹しようとしたものの、おもしろい小説になかなか巡り会えず「おもしろい小説がないのなら自分が書けばよい」とまた筆を執りだした過去を思い返してみるに、私はその目的を各作で果たしているだろうかと、書き手は書き手なりの悩みを悩んでいたりもします。
と文法的に間違っているように見えて間違ってはいない文を書いてみたりとちょっと意地悪な冬の午後。冬らしく冷えて素敵な午後。


エンピツユニオン


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