音も立てずに 其れはまるで 吸い込まれて行くかのように わたしの胸の奥へと沈んで行った
痛くも無い 何も出て来ない 赤いモノが 確かに流れて居るはずなのに 其れはまるで 異空間への道を切り開くように わたしの中身を見つめるように ずずっと下の方へ動いて行った
大きく開いた傷口はもはや傷口では無かった わたしは全く何も感じ無かった 恐る恐る覗いてみると 其れで創り上げられた空間は 只其処に存在して居るだけで わたしは何処にも存在して居なかった
わたしが隠し持っていたモノ 真っ黒な宇宙がひとつ 其れがわたしの中身の全てだった
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