すずキみるくのGooden 妄言
旧牛乳式形而上精神論理構造研究所日報

2012年04月10日(火) 花迷い

公園前の駅を電車で通りがかった時に、桜がかなりいい感じに咲いていたのを見た。休みの日、そこから一駅のところに用事があった帰り、もう一度桜がみたくなり、歩いてその公園に向かった。

道に迷いながら、その公園に着いたのだが、桜がまるで見当たらない。電車から見えた、薄紅で縁取られた白色の色彩が見つからない。ただの夜に近づいている夕闇の景色があるだけだった。

あの桜は枯れてしまったのだろうか?いくらなんでも散るには早すぎる。それに散っている花びらも見当たらない。では、あの桜は幻だったのだろうか。白昼夢で桜をみてしまったのだろうか。

薄闇の公園をさくらを探して歩き続ける。周りの木は、黒さをまとい続けるだけで、一向に桜の気配はない。

小山を曲がったところで、急に桜が目に入る。公園内の駅に面している一角に、「お花見ひろば」という名前を付けられた一角があり、そこに集中的に桜が植わっているのだった。決して広いスペースではなくて、むしろ、こぢんまりとした一角だった。夜に変わり始めた空気の中で駅の照明を受けてサクラ達はつつましく在った。

これしかない桜に、この前は圧倒されたのである。ある意味ではやはり桜の幻の中にいたのかもしれないと思ったりもするのだ。


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