すずキみるくのGooden 妄言
旧牛乳式形而上精神論理構造研究所日報

2007年10月07日(日) ポトフ

急に食べたい衝動におそわれたので、ポトフを作った。

スーパーに行ってキャベツと玉ねぎとニンジンとジャガイモと鶏肉と牛肉(安いやつ)を買った。

鍋に水をいれて鶏肉と牛肉と、あと冷蔵庫に大量に残っていた賞味期限切れの豚肉をぶち込んだ。

しばらく煮ていると大量のアクがでてきたのでそれを片っ端から取り除いた。

それからあと、鍋にキャベツをまるまる一玉、玉ねぎを丸ごと3玉、ニンジンは刻んだのを4本、ジャガイモは4個分なべからあふれそうなのを、おしこめるようにして煮込んでいった。

途中でコンソメスープを大量に投入し、さらに煮込む。

一晩おいて翌朝、大量のポトフが出来上がった。鍋いっぱいの、あきらかに一週間はかかりそうな量だ。

まるまるの形だったキャベツや玉ねぎも形がくずれ、ぐずぐずになっている。肉の断片と野菜の繊維がまじりあっている。見ようによってはうまそうにみえないことも、ない。

たべてみると、それが不思議な味なのだ。まずくはない。まずくはないのだが、決してうまくもない。非常に中庸な味なのだ。たべてみるとちょっと塩味の強いコンソメ味なのだが、すぐにその味を忘れてしまう。普通の食べ物なら脳に味が記憶されるはずなのにその味すら記憶されない。

とはいえ、作った以上は食べる義務があるので、そのポトフを食べ続けている。食べれば食べるほど、そのポトフの味がわかんなくなる。無味無臭というわけでは決してなく、味もしっかりついているのだが、その味がまったく記憶にのこらない。おまけにその味もあいまいなため、うまいともまずいともわからない。そんなわけのわからん食品を腹に流し込み続けているため。自分自身もわけのわからん人間になってくるようにおもえてくる。

ひとつだけわかってるのは、やたら栄養価は高いということだけである。すくなくともこれを食っているかぎり栄養失調で死ぬことはないだろう。

そんなわけで、いまわけのわからんポトフを食べ続けている。やっと鍋半分まで減ってきた。はっきりいって苦行である。もしもこれがもう少し美味ければ、苦行どころか快楽になっただろうし。もしこれがもっと不味ければ、なんとかいいわけをつけて捨てることができただろう。しかし、その中間地点にみごとに着地しやがったので食い続けなければいけない。

黒コショウで味を無理やりつけながら、私は腹にポトフを流し込んでいる。
鍋の中身はまだなかなかへらない。


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