浅間日記

2007年09月04日(火) 面倒を背負い合う

子ども達の遠足の弁当を作りに、暗いうちから家を出る。
子ども51人、大人16人分。
同時並行で、朝食もこしらえる。

鶏を焼き、魚を揚げ、リンゴを四つ割りにし、飯を炊く。
野菜を刻み、納豆をまぜ、味噌汁をこしらえる。
弁当箱を広げ、順々に詰める。
色とりどりの可愛らしい水筒それぞれに、麦茶を入れる。

眠れずに暗いうちに起きた子が、カーテンに巻きついて眺めている。

面倒くさいと直前まで不満を言いながら出てきた身としては、
終了後、恥ずかしいぐらい豊かな気持ちになっていた。



大人集団として子どもの育ちに関わることができるのは、幸いである。
ただしそれは、骨のいる作業であることは間違いない。

先生と家庭で信頼関係が絶対に必要であるし、
それぞれの家庭の意見を尊重することも求められる。
堅苦しくてもいけないが緊張に欠けるとトラブルが起きる。
お子様の行事でも事業の規模はお子様サイズではない。大金を扱う重大任務もある。
何よりも日常の時間を割かれることについて、妥協しなければいけない。


しかし、これらのクリアすべき面倒な部分そのものが、
子どもを育てることに他ならないのだろう。

親というのは子どもの面倒を見るもので、
面倒をみるのだから面倒くさいに決まっている。
面倒くささと幸せの折り合いをつけながら、大人も親になっていくのだ。

2004年09月04日(土) もてるものとそうでないもの


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