八十八夜。言うまでもないが立春から数えて88日目ということである。 二十四節気のほかにいくつかある、雑節というものらしい。
「八十八夜の忘れ霜」というのについて、ラジオで解説していた。 この時期は、ともすると急な冷え込みがあり霜が下りることがあるので、農作業では注意が必要、ということらしい。
もう何年前になるか忘れたが、確かにそういう冷え込みがあった。 二つの日本アルプスに挟まれた伊那谷というところへ出かけていたときで、 冷害対策なのか、夜になるとあちこちのりんご果樹園で、火をたいていた。 広々とした谷というか正確には盆地なのだけど、その全域が、見わたす限り夜の空を赤々と染め上げていて、それは幻想的だったのを覚えている。
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