浅間日記

2005年04月17日(日) 嫌だといっているというのに

裁判員制度についての内閣府による世論調査結果。

「裁判員制度には、参加したくない・あまり参加したくない」−約70%。

「有罪・無罪や刑の内容に適切でない判断が出る恐れがある」−約40%。

「人を裁くことをしたくない」−46%。

この結果について法務省・裁判員制度啓発推進室は
「7割に参加したいと言ってもらえるよう今後努力したい」とのコメント。


裁判員制度啓発推進室によるこのコメントは、
「私たちの努力が足りないから、7割もの人が参加したくないと答えているのだ」
という認識なのだろうけれど、大きな間違いだ。
そんなことを、あなた方の業績とか職務上の達成目標にしないでほしい。
国民の過半数が「嫌だ」と言っているのだ。



行政のやる普及啓発というのは、この間違いに気づかない点で、
ある意味、狂気がかっている。
ハンセン病の一連の問題を引き起こしたプロセスも、全く同じに見える。

彼らの普及啓発というのは、つまるところ、
動き出した政策を、反対意見があろうとなかろうと
とにかく滞りなく継続的に執行するための手法なんである。
だから反対者が多いほど、妙に明るく教科書的な−そして狂気のかった−
ポスターやらパンフレットが登場するのである。

しかし考えてみれば、
動き出した政策を国民の世論で止めるシステムがない、というのは、
結構、恐ろしいことではないだろうか。

2004年04月17日(土) 不必要な不祝儀


 < 過去   INDEX  未来 >


ipa [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加