浅間日記

2005年02月15日(火) 善意の文章、悪意の文章

穏やかな春の日。朝からそう思っていた。
午前中までは、でも私には関係ない、忙しいんだから、
などと不貞腐れていたけれど、昼下がりになって、やはり心が緩む。

ありがたいことだ。自然の恵みだ。



辛淑玉(シンスゴ)という人がどういう人かはよく知らないけれど、
保育の専門誌に随分と意地の悪いエッセイを載せている。
ヨン様ブームに沸く女性の心境は男にはわからんだろうなあ、という内容。

何だか自分の日記が汚されそうでいやだけれど、毒もここまで強烈だと記録したくなる。
一般男性を称して「こいつら」と表現するこの人の、その一文を以下抜粋。

「…愛嬌もかわいげもない、ただ威張っているだけの男でも、経済力があったから女は頭を下げていたのよ。尊敬に値しない男であっても、金を持ってきてくれるから多くの女が頭を下げているという、女の世界ではあたりまえの事実すら共有されていない。…愛の言葉もささやけず、女性に対するマナーもなく、ただ威張っているだけで、とうとう金もなくなった日本の男に愛想をつかした結果のヨン様ブームなのにね。ちょっとは可愛い男を演じてみろよ、と言いたくもなるわ…」

抜粋終わり。
言葉や文章という素晴らしい道具を、なんと粗末に使う人だろうと思う。
どんなに立派でいい人なのかも知れないが、もう私はこの人の書いたものを読まないだろう。

個人に由来する怒りや不満や悲しみを、自分の中で一旦やり過ごす「ろ過装置」をもった人でなければ、
そして人に対する信頼感と愛情がなければ、人の目に触れるものを執筆などする資格はない。
これは、対価あるなしの問題ではないと、私は少し厳し目に思う。



日経トレンディで「日記で自分を定点観測する」という記事があり、買って読む。
日記を付ける人が増えている、という、数ページの記事。
書くことの意味や内容は人それぞれだけれど、
みな忙しい毎日の中で自分をつなぎ止めるために書いている。ここが大事だ。
ブログやWEB日記は、自分を内省しつつ、外部への客観性を、
丁度いい具合に維持できるのだと思う。

やはり、日記現象は面白い。


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