浅間日記

2004年09月27日(月) 不在善哉

友人のTちゃんとMちゃんが来訪。
一緒にやっている活動の、年間予定を立てる。
もう少し規約なんかも作って、組織をきちんとしよう、と話し合う。

Hという人がどういう人だったか、だんだん忘れてきちゃったんだよね、
と、Tちゃんに話す。
彼がインドへでかけていって、もう一月になるのである。

人となりの輪郭がぼやけてくるのと平行して、
あんな意地悪なことを言わなければよかったとか、
彼の山人生をもう少し支えてあげるべきだったとか、
自分の中の積み残しばかりが頭に浮かぶ。

「それは、死んだ人に対する感情だよ」、とTちゃんが言う。
彼女は看護士なので臨終期や遺族の心情には詳しい。
どんなに心を尽くして看病したり老後を支えていた人でも、
見送った後は、○○してあげればよかった、と悔やむ気分になるのだそうだ。

という訳で、Tちゃんいわく、
私とHの関係は、どうやら一旦成仏してしまっているらしい。
そういうことがHが海外遠征に出かけるたびに繰り返されて、
関係が再生しているのらしい。これはなかなか悪くないではないか。

世界中のどこへでも、リアルタイムで連絡がとれてしまう昨今で、
物理的に音信不通になれる贅沢である。

来世での再会まで、もう一月かかる。


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