友人のTちゃんとMちゃんが来訪。 一緒にやっている活動の、年間予定を立てる。 もう少し規約なんかも作って、組織をきちんとしよう、と話し合う。
Hという人がどういう人だったか、だんだん忘れてきちゃったんだよね、 と、Tちゃんに話す。 彼がインドへでかけていって、もう一月になるのである。
人となりの輪郭がぼやけてくるのと平行して、 あんな意地悪なことを言わなければよかったとか、 彼の山人生をもう少し支えてあげるべきだったとか、 自分の中の積み残しばかりが頭に浮かぶ。
「それは、死んだ人に対する感情だよ」、とTちゃんが言う。 彼女は看護士なので臨終期や遺族の心情には詳しい。 どんなに心を尽くして看病したり老後を支えていた人でも、 見送った後は、○○してあげればよかった、と悔やむ気分になるのだそうだ。
という訳で、Tちゃんいわく、 私とHの関係は、どうやら一旦成仏してしまっているらしい。 そういうことがHが海外遠征に出かけるたびに繰り返されて、 関係が再生しているのらしい。これはなかなか悪くないではないか。
世界中のどこへでも、リアルタイムで連絡がとれてしまう昨今で、 物理的に音信不通になれる贅沢である。
来世での再会まで、もう一月かかる。
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