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「好き」なんて気持ちが届くなら ねえ 届いてよ
あの人の、一人で帰路につく後姿を窓越しに見ながら 「バイバイ」と呟いてみる。
ばいばい。また明日ね。
でも、本当はすぐにでも走って行って、隣に並んで歩きたいんだ。 何を喋るわけでもなくていい。 ただ、アナタを一人にしたくないだけ。
一人でも平気、なんて顔をしながら、 すごく誰かと一緒にいたいと思う時があると思うから。 そんな時、あたしが傍にいてあげたい、なんて思っちゃったんだ。
切ないって気持ちがどんなものかを思い出した。
ねえ、今何を思ってる? あたしは、あなたの傍にいたくて、涙が出そうになるんだ。
ゆったりと水面を漂う小さな水母みたいに、 のんびりとふわふわのしっぽを揺らして懐く猫みたいに、 あなたの傍にいさせて欲しいの。 あなたの気が向いたときだけでもいい、少し撫でてくれれば、 あたしは其の温もりを、 ひどく心地のいい陽だまりみたいに感じることができるはずなんだ。
ああ、困ったね。 あたしは、あなたの事が好きなんだ。
バレてもいい、それとなく伝わってしまってもいい。 この、コントロールを失いかけてる気持ちを、 ホンの少しでも救えるなら、 あたしはいつの日か、あなたに告げるんだろうなあ。
あなたのことが好きです。 だから、傍にいてもいいですか?って。
どうせなら、気付いちゃってよ。 気付いて、確信しちゃってよ。
あなたの心に、今誰がいようと、 あたしはあなたが好きだから。
どうか、気付いても拒まないで欲しい。 もし叶うなら、少しずつでもいい、 受け止めてくれないかなぁなんて、思っちゃうわけ。 涙が出そうなのに、出ないくらいの気持ちのハザマで。
逢いたいなー。逢いたいなー。
2005++++
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