2025年02月13日(木) |
枯れ葉と千春とプラゴミとチータ。 |
隣のちっとも剪定も片付けもされていない庭から毎度毎度アホのように飛んでくる枯れ葉を、松山千春の「君を忘れない」を脳内BGMにしてひとつひとつ拾い集めていた。
どうして剪定しないの? 私は隣家にたずねたいけど、答えを急ぐことはない、どうせあと10年くらいで……ウンガクック〜。
などとブツクサいいながらひたすら隣家から飛んできた枯れ葉や枯れ枝をゴミ袋に入れていたが、よくよく見るとその中に青いプラスチックか何かのとても細くて小さい切れ端のようなものがたくさん混じっていることに気がついた。
……なんだこれは?
嫌な予感満載で隣家をつぶさに観察する。
小さな窓に日よけのように外に下げられた、ブルーシートをもう少し明るくしたようなビニール製のすだれの残骸のようなものがそこにあった。
風雨にさらされボロっカスになったそれは、強風にあおられるたびにポロポロと解されては我が家へと飛んできているわけだ。枯れ葉と共に。
ギィェェェェェェェェェェェェェェェェ!!と、心の中に楳図かずおが登場する。
我が家の敷地裏側は玉砂利を敷き詰めているのだが、その細かい残骸は玉砂利の間に入り込んでいて軍手でひとつひとつつまみ上げるのも一苦労である。
コンクリートのところならば外用掃除機で吸い込めるが、玉砂利ではそうもいかない。 ひとつひとつひとつひとつひとつひとつひとつひとつつまんでは捨てつまんでは捨てを繰り返しているうちに、ブチギレちゃうかなと思ったが、なかなかどうして59歳は逆に向かっていった。
最初こそ虚無虚無していたのだか、この不自然かつ不愉快なブルーがうちの玉砂利から取り除かれていくにつれ、365歩のマーチを歌う水前寺清子くらい明るく元気な感じになっていったのだ。休まないで拾えー。
そう、私がここでこのプラゴミをひとつひとつ丁寧に拾い集めたことによって、強風でこれが川や海へ流れ込むのを阻止することができたに違いない。これで博多湾のアジやメバル、カサゴやサワラはこれを食らうことなく無事に成長し、いずれは私にめでたく食われるのだ。
私は自分の食の安全をこの手で守った。また明日も拾うよ。だって無数に落ちてるんだもん。←ちょっとヤケクソ。
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