私が成人した頃、販売されているレディースシューズの最大サイズは24.5だった。
若い頃はショートヘアにガーリーシック、または気分によってチェックやビビッドカラーをふんだんに使ったポップな感じの服を着るのが好きだったので、靴は黒または赤のストラップパンプス、または青または赤のスニーカーが定番だった。
スニーカーを探すのは楽だったが、いつも困るのはそれ以外の靴。
そもそも24までしか作っていなかったり在庫のないところが大半で、気に入ったデザインを見つけても「24.5はありませんか」と聞くとたいてい「在庫がありません」とか「お作りしておりません」なんて言われるのには慣れてたが、「そんなサイズありません」と鼻で笑われたのは未だに覚えてるからな天神の某百貨店一階にあった靴売り場の小柄なベテラン店員。「そうですか」と踵を返した私の顔が般若だったなんて気付くこたーなかったろうけど二度とそのデパートで買い物なんぞするもんかと以降マジで自分からは行ってないからな。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い主義だから私。←近年は緩和されてますよ?←は?どのあたりが?
まあ、それはいいとして、 やがてファッションの路線をDCブランドブームに乗ってコムサに変更し、これに7、8センチの黒を基調にしたハイヒールを履くという感じにしたことで、輸入物の靴で大きめサイズも比較的入手しやすくなったわけだが、いかんせんこれがバカ高い。これを行きつけのオカマバーのママに相談すると、オカマ御用達の店を紹介されて、オカマに混じってハイヒール探してたら普通にオカマと間違えられたあげく「シリコンきれいねー」などとうらやましがられたり(シリコンじゃねーわw)したのも面白おかしい思い出でありますよ、ええ。ざっけんな。
そんな感じで24.5のレディースシューズを探すのですらここまで苦労し続けてきたので、私はずっと言い出せなかった。 実は24.5でも足の指をギュッとして無理矢理履いていることなどとうてい言えなかった。 本当はもっと大きなサイズがあればいいのにと思っていたが、もっと大きな靴など当時は無かったし、あってもたいていクソダサデザインなので選べないのだから我慢するしか無かった。
故に足指はタコだらけのキズだらけのマメだらけだが、頭痛よりマシなのでヘでも無かった。
結婚して妊娠が分かってからハイヒールは止めたが、それでも靴は24.5を履き続けた。少し幅のあるおしゃれな靴に出会うと神靴だわ〜と大事に履いた。
今はヒールのあるショートブーツやヒールスニーカーなどを愛用しているが、もちろんサイズは24.5である。
さて、 私は今月からスポーツを始めたわけだが、新しく買った競技用シューズを履いて動き回ったところまあああああああああ足が痛い。指が痛い。爪も痛い。ズキズキズキズキズキズキする。靴を脱いでも痛い。寝てても痛い。
だが、足が痛いくらいで大好きな競技をやめたくない。ずっと続けたいと思っているくらい好きなものを、靴が痛い程度であきらめたくはない。
こんなときはその道のプロのご指導を仰ぐのがベストである。 いままで見て見ぬふりをしてきた、というか我慢を強いていた私の足に、良い環境を与えなければとあれこれ調べたところ、足をいろいろ計測して合う靴を選んでくれたり、インソールをオーダーできたりする店を発見。早速予約とって行ってみた。
ら、 はい、私の足25センチでしたー。 しかもハイアーチで浮き指ー。 選んでもらった靴は26センチと25.5センチー。
\(^O^)/もうどうにでもしてー。
でもデザイン気に入ってるからいいもーん。 インソールが土踏まずにフィットして安定感半端ないもーん。 足がめっちゃ楽で歩きやすいもーん。
あと、25.5で選んだ競技用シューズに専用のインソール入れてもらったら、ものすごくフィットしてて動きやすくなったもーん。
いやほんとびっくりだわ。
てかさ、 今までごめんね私の足。 24.5に無理矢理押し込んでてほんとにごめん。 26の靴の中で足がはしゃいでるのわかるよ、ほんと今まで申し訳なかった。
レディースの靴で26とかあるってすごい良い時代だね。 嬉しくって歩き回って日焼けしまくっちゃいましたよババアなのに。
でもいいの、 これで老後は安泰だわよ。 頭痛の予防薬も効果継続中で全然頭痛くないし、靴のサイズ合ってない問題も解決したんだからすごくない? これからもっといっぱい歩いていっぱい運動して足腰丈夫なババアになるからね! あーライブ行きたい。
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