私と息子と私の亡父並びに父方の亡祖父は相撲好きだが、目下同居中の私の母は特に相撲好きではない。
好きではないが、せっかくなので九州場所に誘ってみた。
はじめこそ「えー、どうしようかなー」と躊躇していたが「枡席で見るから、足伸ばして座ってお弁当食べたりできるよ」と言うと「なんか楽しそうね、いく!」とのこと。 せっかくなので友人も誘い、3人で観戦してきた。
私には毎年のことだが、母は初めてで友人は数十年ぶり。 楽しそうにしてくれていたので私も一安心だった。
さてさて、 いつも通りであれば、翌日に相撲のことはすっかり忘却の彼方になっているはずである。
ここ数ヶ月、ドライブであちこち行っても、遠出をして花や景色を見せても、珍しいものを食べても、好きなものを買って食べても、翌日は見事に覚えていない。それはそれで良いと思っていた。相撲も然りである。
ところが翌日、テレビで相撲中継を見ていた母がこう言った。 「昨日、あのあたりで3人で相撲みたよねー」
驚いたのなんの。ヘレンの口からウォーターと聞いたサリバン先生くらい驚きましたよ。
その翌日も、相撲中継を見ながら東の客席を指さして「この前相撲見に行ったとき、あのへんに座ったよね」と楽しそうに言う。
おおーーー‼
なんか息子が2歳の頃初めてひとりで滑り台滑ったときくらい感動しました。
いやー、非日常体験って大切なんだなあとつくづく感心。
非日常か……次は「翔んで埼玉」でも見に連れてくか。←非日常の極み。
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