いやーいいですね カラオケが流行りだした頃は十八番にしていたもんですよ「ああ無情」
・・・違います。
たしかにアン・ルイスのそれも 20代まではよく絶唱していたものですが それじゃなくてレ・ミゼラブルのほうですね
息子が寝がけに言うんですよ
「何か悲しい話してよ。かわいそうな話」
この間、フランダースの犬を話してきかせたら 世の中の不条理がよほど気に入ったのか もっと不条理かつ悲惨な人々の話を欲する彼に 読んで字のごとく 「レ・ミゼラブル」を話してきかせてみたわけですが
あまりの超大作なのでかなり端折ってあらすじを話したところ
「...なんかあまり言うほど悲惨じゃないね」 と言われました。
ファンティーヌとコゼットのくだりはかわいそうだとは言ってましたが ジャン・バルジャンがミリエル神父(正しくは司教?)との出会いで善人になったことは偉いと評価し、ラストも同じ死ぬには死ぬ場面でもフランダースの犬ほど悲惨ではないと一蹴。
あげく
「...もっとさ、どうしようもなくかわいそうな話ないの?」
うーんうーんうーん...
今日から私はラストシーンがフランダースの犬よりかわいそうで誰にも顧みられなかった主人公の物語を求めて三千里。
しかし犬と子供の悲劇にはどれも勝てないかもしれぬ。
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