姪が再婚した。
本当に本当に 心から嬉しいと思った。
若気の至りで周囲の反対を押し切りデキ婚ののち 若気の至りで離婚になった彼女もそろそろ20代後半。
今度こそは家庭をしっかりプロデュースして新しい家族つくって欲しいと願うばかりで。
姪は夫のすぐ上の姉さんの忘れ形見。 両親も兄弟も既に病で他界しており 離婚後、身内がいないことを理由に一人娘の親権も奪われ 数年前から、ひとりきりの生活を続けていた。
「私、再婚してもいいんでしょうか。幸せになってもいいんでしょうか」
再婚の決意をして私に相談しにきたとき 別れた旦那家族に引き取られた娘のことを心配していた。 娘が「裏切った」と思うのではないかと感じたらしい。
「離婚して一生ひとりきりで生きていく必要なんてない。それが娘を思ってのことだとしたら、そんな考えは娘にとってもきっと重荷になるはず。女として幸せに生きることで、彼女の手本にならなきゃ」
と 私は二の足を踏む必要も 後ろめたく思う必要もないと助言したけど 再婚相手も将来、 万が一娘が母親と暮らしたいと言ってきたとしても 自分の子として受け入れるつもりだと自信を持って言ってくれて それも決意のひとつになったと 照れくさそうに、嬉しそうに話していた彼女。
今度はひとりで堪えてパンクするほどまで我慢したらいかんよ。 でも相手が優しいからって何もかもおんぶに抱っこじゃいかんよ。 おかしいと思ったことは放置しないで、膝つきあわせて話し合わんといかんよ。 二人でよーく話し合って将来の目標、未来の自分たち家族の姿をきちんと描かないかんよ。 それに向かって家族をきちんとプロデュースしていかないかんよ。 描いた理想は叶えるために努力せないかんよ。 今度の相手はきっとお母さんが引き合わせてくれた人やけん、あとは幸せになる努力をふたりで頑張ってしていかなね。
・・・ねえ、姉ちゃん それぐらいでいいかいな? あとは姉ちゃんが見守っててくれるよね?
私の母くらいの歳だった夫の姉は 生前、病気の体をゆっくりゆっくりと動かしながら病院からの帰り道 道端の雑草の中に咲く小さな小さな花を一輪摘んで 愛おしそうに大切そうに手の中に包み、持ち帰っていた。
あなたのあの笑顔につつまれて育った忘れ形見が再婚しましたよ。 個性的だけど生活力のある優しそうなお兄ちゃんでしたよ。
失敗は成功のもとですよね。 だから今度はもっと幸せづくりが上手になってると思います。
がんばれ夫婦。 がんばれ家族。
心から、おめでとう。
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