2004年08月15日(日) |
おさかなになった子供たち |
楽しい夏休みに きまっていつも飛び込んでくるかなしいニュース。 水の事故、多いです。
きっと「ちょっと目を離したスキに」なんですよ。 そしてたぶん、これまでは 「ちょっと目を離したくらい」だったんですよ。
だけど周囲はきっと 「親がちゃんとそばについてないからだ」と言うんですよ。 たしかにそうです。 ほんとうにそうなんです。
だけど そういってるその大人が 四六時中我が子のそばについて遊んでいたかっていえば 絶対そんなことはないはずで。
魔の時間ってのが人生にはある。
その魔の時間を無事にやり過ごしたから今がある。
そしてまた魔の時間はいつやってくるかわからない。 誰の人生の上にも。
子供が溺れ亡くなったニュースが短く流れ それを見ていた私は息子に話しかけた。
「水遊びしていたお姉ちゃんが溺れてもうお家に帰ってこれなくなったんだって。キミはかーちゃんが見えるところで遊んでね。ひとりで遠くへいったりしないでよ」
「川で溺れたお姉ちゃんはもう帰ってこれなくなったの?」
「そーだよ。かわいそうだね」
「そっか、お姉ちゃんはおさかなになっちゃったんだね」
「おさかなに?」
「うん。ボクはおうちに帰れないのはいやだから、おさかなにならないように気を付けるよ」
溺れてしまった子供の魂が 水にとけて一匹のキラキラひかる小さなお魚になっていくさまが ふと、脳裏に、浮かんだ。
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