『人生、一度きりよ』
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家人が明け方の5時ごろトイレに行った。そのとき起きてしまったわしはにんまり。いやん、さっそく「思いどおりの夢を見る方法」を試せるじゃーん。 眠りに落ちるまでの刹那、わしはいっしょうけんめい「愛しいあのヒトとラブラブ、愛しいあのヒトとラブラブ」と呪文のようにとなえてみた。
で、どうなったかというと、見ましたよ、あのヒトが出てくる夢を。 でもなんとあのヒトの恋人(見たこともないひと)まで出てきやがった。しかもあのヒトはその恋人にメロメロのメロリンキューで、どんなにつめたくされても健気な子犬のようにまとわりついてゆくのですよ。 ええ「愛しいあのヒトとラブラブ」でしたとも、わし以外の人間が。 そんなん頼んでねえ。
夢の中で、わしはあのヒトとしゃべることもできず、その恋人からあのヒトの情報を仕入れていた。 「あのヒト、なに色が好きなのかなあ?」 「ミドリ」
き、きくにことかいて「好きな色」かよ。小学生じゃないんだからさ。 しかも答えは「ミドリ」かよ。 でも夢の中のわしは 「そっかー、ミドリ色が好きなんだー」なんてそれなりに胸いっぱい。
これならまだ握手できただけ昨夜の夢のほうがマシだったぜ。 ちくそー!! もうぜったいにこの方法は試さないかんなー!!!
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