2020年08月05日(水) |
お赤飯炊かなきゃ!(違) |
夕食後、洗い物をしていると、 「シオン、一寸来てくれない?」 と風呂上がり(と言っても暑いのでお風呂ではなくシャワー)の主人から呼ばれた。 はー何だよこっちだって仕事してんのに……と洗面所に様子を見に行くと、主人が血の付いたタオルを見せて来た。 「タオル汚してごめんね。でもどっから血が出てるかわからないんで、見て欲しいんだ」 お腹側も、背中側も何とも無い。 しかし足許には点々と続く血の跡がある。 そして主人の内股に流れる血。 「取り敢えずもっかいシャワー浴びて、血を流して来て。ここで立っていても床が汚れるだけだから」 と主人を風呂場に追い遣り、ティッシュの箱を用意する。 「流したよー」 と主人が風呂場から洗面所に侵入しようとするのを押し留めて、 「上がって来ないで、そこに立ってて。はい後ろ向いて。 脚閉じない! 開いて前屈みになって」 後ろを向かせて内腿の間に手を入れて、左右にパパン!と叩いて脚を開かせた(鬼)。 「肛門からの出血は無いわね……んじゃ裏返し。こっち向いて。 ……あった、ここだ!」 引っ掻きでもしたのか陰嚢に傷があり、そこから出血していた。取り敢えず、悪い病気ではないらしいのでホッとした。 ティッシュで拭いてみたが、すぐに血が出て来る。 「暫くこのままおさえといて」 と股間をティッシュで押さえさせておいて、私が体を拭いてやる。 「さっきの血塗れタオルでいいわね。裏返しゃ大丈夫でしょ。 てか何でまた肩からシャワー浴びたの? 上半身は何ともないんだから、下半身だけでいいじゃないのさ」 と主人の体を拭きながら文句を言うと、 「だって、さっき血で汚れたタオルで体を拭いちゃったから、洗って綺麗にしないとと思って」 と言うので思わず舌打ちをしてしまった。 「馬鹿なの? アンタはいつも風呂から上がったら、真っ先にケツから拭くのかね? 掃除と同じく『上から下へ』が基本でしょうが! 大体自分の体なのに出血箇所がわからないって、人を呼ぶ前にまずは眼鏡かけて探しなさいよね」 このタオルも洗濯機投入前に手洗いしなきゃだし、ったく面倒臭え!と思いながらなので、ついつい扱いが雑になる。 拭き終わったら、全裸のままの主人を居間に連行し、絆創膏を貼ろうと主人の手を退けたが、出血が止まっていなかった。 「このまま絆創膏を貼ったところですぐに血で濡れて剥がれて来ちゃうから、もう暫くそのまま押さえておいてね」 と忠告したのに、1分も経たないうちに様子を見ようとして手を放す主人。 そしてまた出血……人の話を聞いてないのかと。 「ねえ、なんか着たいんだけど。それに、座りたい……」 と主人に言われたので仕方なくTシャツを被せ、直では嫌だったのでタオルを敷いた椅子に座らせた。夏なんだから、全裸で立ちっ放しでいいのに。 数分後には出血がおさまって来たので、絆創膏を貼ってやった。 毛はどうする?剃る?切る?と訊いたが、そのままでいいと言うのでそのまま貼った。
翌日の風呂上がり(と言ってもシャワーだが)、絆創膏を貼り替えるために剥がそうとしたら、主人が悲鳴を上げた。 苦しみを一瞬で終わらせるために(言い方……)一気に剥がそうとしたら、自分でやると言うので任せる事に。 「こんなに抜けた……」 と涙目になりながら、主人は絆創膏を見せて来たが、見なくていいから。捨てていいから。 「出血は無いみたいだけど、念のためにまた絆創膏貼っとく?」 と訊くと、彼はぶんぶんと首を横に振った。 貼るのはいいけど、剥がすのが嫌だそうで。
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