義弟は熊本に単身赴任している。 前々から妻子を熊本に呼び寄せたがっていたのだが、今回の地震でその目論見はパァに。逆に、さっさと本州に帰って来いと言われる始末。 私が妹の所に滞在中の木曜の夜に電話があり、ひとまず無事だというので、私から主人にもそう伝えておいた。 そしたら主人は心配して、自分が震災に遭った時はどうだったかなあ、何が必要だったかなあなどと考えていて、その夜はよく眠れなかったらしい。 遠くの人間が心配してもどうにもならないし無駄だよねとばかりに、私も妹も朝までぐっすり眠ったというのに、何この温度差は。 私から見ると義弟は妹の夫で、且つ私と血の繋がった甥っ子の父親であるが、主人にしてみれば、義理の義理の弟に過ぎない。完全に赤の他人である。 それなのに、私達以上に義弟の身を心配するなんて。 「貴方って心優しいのね……」 と感心したところ、主人はこう言った。 「うん、君達姉妹は通常運行だね。全くぶれないのが寧ろ凄いよ」
でも絶対、それって褒めてないよね。
|