天上天下唯我独尊

2012年01月02日(月) ウィーン・フィル・ニューイヤー・コンサート2012

元日は頭痛でそれどころじゃなかったので、録画を見た。
指揮はマリス・ヤンソンス。かなりの目立ちたがり屋である事が判明。
ニューイヤー・コンサートは毎回、指揮者が小ネタをかましてくれるのだが、今年は盛り沢山であった。どんだけ好きなんだ。
1番印象的だったのは、指揮そっちのけで打楽器に夢中なヤンソンス。
しかもオケと合っていないし。
指揮センスとリズム感は比例しないのだろうか……いや或いはもしかして、わざと下手糞に叩いてみただけ?
それはご愛嬌として、共演のウィーン少年合唱団は、質が落ちていた。
昔はまさに、天使の歌声だったのになあ。

今回は新曲があるという事だったのだが、何で今頃新曲?と思ったら、つまりはニューイヤー・コンサートで初めて取り上げられると言う意味での新曲だった。
「ラデツキー行進曲」と「美しき青きドナウ」をそれぞれモチーフにした2曲が演奏されたが、えーとえーと。
これは単なる丸パクり、しかもオリジナルを全く超えられないものであった。
そして下手に元ネタとなる曲を知っているものだから、本来とは全く異なるフレーズが出て来るため、聴いていて非常にフラストレーションの溜まる曲であった。
温和な主人ですら
「うわあ苛々するー!」
と叫ぶほど。
世の中には稀に、後に発掘される埋もれた名曲もあるが、それなりの理由があって埋もれている駄作もあるのだという事が、よく理解出来た。

後半の見所であるバレエはイマイチであった。
いや、踊り手は素晴らしいのだと思うが、衣裳が。私が毎年楽しみに観ているのは、踊りより寧ろ衣裳なので。
今年のは、踊りを引き立てるふんわり感に欠ける衣裳だった。
敢えて硬質な布を使ったのかも知れないが、裾が折れちゃうし、私は好きじゃない。
なので、クリムトの絵を絡めた演出は面白かったが、一寸残念であった。

終盤に差し掛かり、客席の女性が大写しにされた。
「見た事ある人だな」
と主人。
だよね。しかも最近だ。
「『トゥース・フェアリー』?」
と主人が言うより先に、私はネットで検索していた。
先日録画で観た「妖精ファイター」に、妖精の偉い人役で出ていた品の良いおばちゃん……
えええええ

ジュリー・アンドリュースだったのかよ!


映画は主人がメインで観たもので、私は横からちょこっと覗いた程度だったので、かの大女優だとは全く気付かなかったのだ。
そういや私、ミュージカル映画の中の若い頃の彼女しか知らないんだわ。
そうか、もうこんな歳だったのか。
でもまだ元気で活躍しているのが判って、一寸嬉しかった。


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