2011年12月10日(土) |
ノブレス・オブリージュ |
私がこの言葉を知ったのは、「東のエデン」でだった。 「高貴さは義務を強制する」転じて「持てる者の義務」だそうで。 早い話が、金持ちは貧乏人に与えよという事らしい。
日本でも震災があって、有名人は多額の寄付をしたり、被災地で炊き出しをしたり、チャリティ・イベントをしたり、大変だなあと思った。 私は有名人じゃなくて良かった。 何かをしないとヒソヒソされるんだよね、きっと。 アメリカには、有名金持ちの寄付金をわざわざ調査して発表する余計なお世話団体まであって、寄付の少ない人は槍玉に上げられるんだそうだ。 他人の財布を覗き見するような浅ましさには、反吐が出る。
有名人でも芸能人でも金持ちでもない市井の人々でさえ、震災後には寄付をする姿が多く見られた。 それはそれで偉いと思うし、外国の人がそうしてくれているのを見ると有難いと思う。 ただ、うへぇと思ったのが、他人に寄付やなんかを強要する行為。 私はこれだけやっているのよ、あなたもやったら?みたいな。 本人は良い事を勧めているつもりでも、朝ドラ「カーネーション」に出て来る国防婦人会(後の大日本婦人会)と、根本は変わらないと思うのだ。 被災者が大変な思いをしている今、自分だってこれだけの援助をしているのだから、あなたもそうすべし!という押し付け。 私がとても違和感を覚えたのが、サンドイッチマンだった。 地元・宮城県が被災したから故郷のために何かをしたいという気持ちはわかる。 しかし、その結果が街頭に立っての募金活動ってどうなのよ……? 自分の身銭を切るならまだしも、他人(ひと)様にたかるって。 たかっているんじゃない、寄付をお願いしているだけ!と言うだろうが、他人の財布を当てにしている訳だから、同じ事である。 それは違うだろー!と突っ込みを入れる人はいなかったのかしら。
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