2011年12月05日(月) |
「自分なりに」という愚かさ |
このところの一川保夫大臣の問題について。
1.担当大臣なのに防衛の素人だと公言 2.ブータン国王を招いての宮中晩餐会<集金パーティー 3.部下が、犯罪の前に予告はしないという不適切な喩え 4.少女暴行事件の詳細は知らないと答弁
1と2に関しては到底あり得ない、あってはいけない事である。 この人は大臣以前に、政治家としての資質に問題がある。政治家になってはいけない人間だったのだ。 これは、彼を選出した選挙区の有権者の責任であり、次の選挙で絶対に落とさなければならない。 ただ、3については彼の発言ではないし、オフレコをばらした記者の記憶によるもので、正確なところはわからない。 どういう状況でどういうニュアンスで発言したか、それによって印象は大きく変わるからだ。 とは言え、沖縄での彼と部下の印象は揺ぎ無く最悪なものになった事は間違い無いだろうが。 4に関しても同情の余地はある。全く知らないと言ったのではなく、詳細を知らないと言ったのであって、それを非難するのは行き過ぎでは無いだろうか。 防衛大臣なら沖縄で米兵が仕出かした事件は全て熟知していないといけないとでも言うのか。無理だろう。 それに、知りもしないのによく知っていると嘘を吐く方が、よっぽど不誠実ではないか。 なので、3と4について彼を責めるのは酷だと思うのだ。 但し、それらは1と2を帳消しに出来るほどのものでは決して無い。 やはり彼は、政治家であるべき人間ではない。これは定説でいいと思う。
その一川大臣が、自らの進退について、「信頼回復は大変だと思うが私なりに一生懸命、職責を全うしたい」と答弁し、辞任の考えの無い事を強調した。 辞めるしかないかなあ、と弱音を漏らしていたという報道もあったが、任命責任者である野田総理から慰留されて翻意したのだろう。と推測する。 しかし、「私なりに」というのはどうだろう。 よく遣われる言葉ではあるが、その恐ろしさを皆理解していないように思う。 今まで自分なりにやって来た結果がこれなのだ。 そんな人が、これからも「自分なりに頑張る」と言ったところで、どれだけ信頼と期待を得られるだろうか。 そこを誰も突っ込まないのが不思議だった。
一連の事件を見ていると、嗚呼やはり民主党には人材がいないのだなあと改めて判ってしまった。寧ろ無能の宝庫。 自民党政権が良かったとは思わないが、人材に関しては民主よりまだましだった気がする。
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