天上天下唯我独尊

2011年11月22日(火) 呪いの指輪

金の価格の高騰を予測していたのに、元手が無かったがために一儲けし損ねたぜ!という話を先日書いたら、
「要らない金製品を売ったら、結構な儲けになったぜ!」
という大変羨ましいメールを頂いた。
片方だけのピアスや、チェーンの切れたネックレスでも、塵も積もれば山となるらしい。
金製品なんてあったかな……と思って家捜ししてみたら、思った以上に「K18」の刻印が入った物があった。
特にピアス。えっ、こんなのが18金?というのも多かった。
元々私は烏で、光り物大好きなのだが、金属アレルギーが悪化した今では、ピアスの出来ない体になってしまった。
どうせしないのだし、この機会に纏めて売ってしまおう。
結婚前に主人から貰ったピアスだけは、もう身に着けなくとも手許には残すけれど。
流石にね、それだけは売ったら駄目だろう。

同時に、抽斗の中から、ああそう言えばこんなのあったっけという銀色の指輪を発掘した。
結婚指輪が銀色なので、金色の指輪を一緒に嵌めると、どうにも違和感がある。
これなら丁度いいかな、とその銀色の指輪を流しの脇に置いていたら、帰宅した主人がそれを見て曰く、
「こんな指輪持ってたっけ」
と。
「あーそれ、ずっと前に拾ったの」
本当である。
ずーっと前に、路上に落ちているのを見付けたのだ。
どう見ても安物だし、こんなのに執着する人なんていないだろうと、そのまま連れて帰ってしまったのだ。
「ええ〜拾ったの? 道理で……嫌な感じがすると思った」
「嫌な感じって、えーと、それは。もしかして」
「うん、指輪から出ているものがね。いい感じはしない。まあ、でもシオンには合っているのかもね」
マテ。何だ「合っている」ってのは。
霊能者が良くないものを感じると言うのだから、次のごみの日に捨てよう。そう思った。

因みに、金製品はまだ売れていない。
買い取り専門店がどこにあるかわからない……。


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