金の価格の高騰を予測していたのに、元手が無かったがために一儲けし損ねたぜ!という話を先日書いたら、 「要らない金製品を売ったら、結構な儲けになったぜ!」 という大変羨ましいメールを頂いた。 片方だけのピアスや、チェーンの切れたネックレスでも、塵も積もれば山となるらしい。 金製品なんてあったかな……と思って家捜ししてみたら、思った以上に「K18」の刻印が入った物があった。 特にピアス。えっ、こんなのが18金?というのも多かった。 元々私は烏で、光り物大好きなのだが、金属アレルギーが悪化した今では、ピアスの出来ない体になってしまった。 どうせしないのだし、この機会に纏めて売ってしまおう。 結婚前に主人から貰ったピアスだけは、もう身に着けなくとも手許には残すけれど。 流石にね、それだけは売ったら駄目だろう。
同時に、抽斗の中から、ああそう言えばこんなのあったっけという銀色の指輪を発掘した。 結婚指輪が銀色なので、金色の指輪を一緒に嵌めると、どうにも違和感がある。 これなら丁度いいかな、とその銀色の指輪を流しの脇に置いていたら、帰宅した主人がそれを見て曰く、 「こんな指輪持ってたっけ」 と。 「あーそれ、ずっと前に拾ったの」 本当である。 ずーっと前に、路上に落ちているのを見付けたのだ。 どう見ても安物だし、こんなのに執着する人なんていないだろうと、そのまま連れて帰ってしまったのだ。 「ええ〜拾ったの? 道理で……嫌な感じがすると思った」 「嫌な感じって、えーと、それは。もしかして」 「うん、指輪から出ているものがね。いい感じはしない。まあ、でもシオンには合っているのかもね」 マテ。何だ「合っている」ってのは。 霊能者が良くないものを感じると言うのだから、次のごみの日に捨てよう。そう思った。
因みに、金製品はまだ売れていない。 買い取り専門店がどこにあるかわからない……。
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