天上天下唯我独尊

2011年07月18日(月) 評価3.5/5の宿

久し振りに、日本海に沈む夕日を見て来た。
冬の海とは違う表情の、穏やかで気持ちのいい海だった。
もう波と戯れる歳でもないので、遠くから眺めるだけだったが、今思えば少し勿体無かった気がする。
折角だから泳いで来れば良かったかなとも思うが、海の水はしょっぱくてべたべたするし、砂がざらざらするし、虫はいるし、余り好きではないのだった。
私はプールでいいや。

そう、ざらざらと言えば。
泊まったお宿は高級感を売り物にしていたが、お部屋もお料理も今一歩であった。
綺麗な部屋ではあるのだけれど、趣が全く無い、一寸リッチな大学生のワンルームマンションという雰囲気だった。
部屋付きのお風呂は良かったのだけれど、お湯が流しっ放しで、それに気付かずに夜まで流しっ放しにしてしまって、軽く自己嫌悪に陥った。
私のせいじゃないとは思うのだが、何だろう、貧乏性が板についたかまぼこなので、ダメージを受けてしまう。
お料理も一見豪華なのに、肝心の味が微妙で、極め付けは床のざらざら。
チェックインした時は何とも無かったのに、食事から戻ると布団が敷いてあって、床の上に砂が零れていたのだ。
多分、布団係はアルバイトか何かで、海で遊んだ後の砂をよく落とさずに仕事にかかったのだろう。
そして季節柄か、DQN客が多かったように思う。
夜の9時過ぎに幼子連れて花火とか無いわー。23時過ぎに24時間営業のスーパーで見掛ける子連れと同じ手合いか。
主人は男子トイレで可哀相な子供を見かけたそうな。
まだ2〜3歳と思しき男の子が若い父親とトイレに来ており、男の子は1人では用を足せずに大泣き、父親はチッ面倒臭えなあという感じで最終的に手を貸したらしいが、その父親から感じたのは愛情ではなく、本当に面倒臭いと言う感情だったそうである。
子供が子供を生んじまったんだなあ、ああいうのは、と彼はぼやいていた。

そんなこんなで、嘗ての高級旅館も張りぼてになってしまったなあと、寂しく思った。
もうここに泊まる事も無かろう。
まあ今回だって、自分の金で泊まった訳じゃないんだけれどな。


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