健康のために就寝前にコップ1杯の水を飲む事が一般的に推奨されているようなので、私もちゃんと飲んでいる。 しかし、そうすると困った事に、必ず夜中の1番眠たい時にトイレに行きたくなるのだ。 同時に喉も渇いているので、トイレだけでなく台所にも寄る事になる。 眠いのに。 何故就寝前に飲んだ水は、全て夜中に排出されてしまうのだろう。 膀胱に行かずに体内に留まって、喉が渇かないように一晩中ぐるぐる回っていてくれれば、夜中に起きずに済むのに。
夜中にトイレに起きるという老化現象は、私だけではなく主人も同じようだ。 しかし主人曰く、 「僕はトイレに立ってもシオンを起こさないように静かに寝床に戻るけれど、シオンは必ず僕の事を起こすよね」 と不満げである。 「だって私は貴方を跨がないと行き来出来ないもん。じゃあ私が入り口側で寝ましょうか」 「シオンは目覚まし止めちゃうから駄目。シオンは跨いで起こすんじゃなくて、『えへへへだいしゅき〜♪』と抱き付いて起こすでしょ」 あれ、そうだっけ? 眠たいからよく覚えていないけれど、寝顔が可愛くてそんな事言ったかも知れない。
クレームが出たので、昨夜は気を付けて静かに布団に戻った。 しかしそこには、2人で共有しているタオルケットを抱き枕代わりに丸めて独り占めにする主人の姿が……! しかも敷布団の対角線上に寝てるし! 私にはどちらかの三角形の中にちんまり納まって寝れってか! 「ハイどいてどいて」 結局起こされる主人であった。
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