いやー、吃驚した。
また夜中に目が覚めた。 暑くて窓を開けたら、丁度近所の飲み屋の閉店時間だったようで、従業員達が解散するところだった。 しかし、わざわざ通りで大声で「おやすみー」「おやすみなさーい」と声を張り上げる必要はあるのだろうか。夜中の2時に。 町内会を通じて文句を言えば良いのだろうか。 後から来た余所者が四の五の言うのはどうかと思うが、町内会費だけ徴収され続けるのも癪なので、少し考えてみるか。 どうせ主人に相談したところで、揉め事を極端に嫌う人だから当てにならないし。 それにしても煩い。 酔っ払い達も、震災前はもっと大人しかったような気がする。 ストレスがーとか言うが、酒に頼ってしまう時点で終わってんだよ馬鹿が。
そんな訳で眠るタイミングを逸してしまい、お弁当は要らないと言われていたので、今朝は「行って来るよー」という主人の声で起こされるまでずっと眠っていた。 ヨロヨロと玄関まで見送りに出て、いってらっしゃいと言って、ドアが閉まるのを見た事までは覚えている。 しかしその後の記憶が無い。 衝撃を感じて目を開けると、目の前に壁があった。 しかしそれは壁ではなく、土間の塩化ビニールのタイルだった。 何故か私は、狭い土間に這い蹲るように突っ伏していたのだ。 真っ先に思ったのは、先日土間を綺麗に片付けて置いて良かったという事であった。 右側頭部が痛い。 そちらを下にして倒れていたが、状況からして床ではなく、倒れる時に玄関ドアの内側にぶつけたと思われる。 主人が出掛けたらすぐに二度寝しようと思っていたのが、気の早い事にベッドに戻る間も無く、その場で立ったまま眠り込んでしまったようである。 のろのろと体を起こしていると、ドアが外側から開いた。 出掛けた筈の主人が覗き込んでいる。 「何か凄い音がしたけれど、どうした?」 「んぁ……眠って倒れたっぽい」 フラフラしながらも私が自力で起き上がっている間に、主人はアラアラとか言いながら、私と一緒に倒れていた傘立てを起こし、 「大丈夫か? じゃあ行って来るからね」 と今度こそ出掛けて行った。 何だか吃驚して目が覚めてしまったので、そのまま掃除と洗濯を始めて、再び眠くなって二度寝に戻った時には、10時を回っていた。
後から主人に聞くと、玄関を出てすぐにゴイ〜ンと凄い音がしたそうな。 いつもなら私がすぐにギャーだの痛いだのと騒ぐ声がするのに、やけに静かなので慌ててドアを開けたら、土間に私が転がっていた。 声を掛けるとふにゃあとか何とか寝惚け声で言いながらもそもそと起き上がったし、外傷も無く意識もしっかりしているようなので、緊急性は無いと判断し、そのまま出勤したと言う。 主人は布団の中から見送られるのを嫌がっている節があり、私もいつの間にか主人がいなくなっていると寂しいので、私が眠っていても出掛ける時には声を掛けてねと言っていたのだが、この事故のせいで今後お弁当の無い日は、こっそり出掛けるようになっちゃうんだろうなあ。
↓犠牲者達
倒れる時に巻き込んだらしい。 主人の傘は職場に置き忘れて難を逃れたが、私の首がこうならなくて良かった(汗)。
|