| 2011年03月30日(水) |
困った大人達 その1 |
朝のTVでニュースを見て、唖然とした。
ボーカルの草野マサムネ(43)が、東日本大震災の影響による「急性ストレス障害」と診断されたため、人気ロックバンド「スピッツ」が4月に予定していた4公演を延期するのだそうな。 (私にはよくわからないのだが、スピッツの音楽はポップスではなくてロックらしい。意外な気がしたが、ちゃんと本人達はロックとしてやっているのか、と今回のニュースでは変な所で感心した)
マサムネ……。 いい歳したオッサンが、何やってんだか。 まあスピッツのボーカルなら、芸術家だし繊細そうだしさもありなんという感じもするが、彼に限らず、今回の震災で精神的ストレスから体調を崩す人間が案外多いのだそうだ。 被災者でもないくせに。 家族も友人も家も財産も失っていないくせに。 何で全然被災地じゃない東京の人間がストレスで倒れるんだよ。 どんだけもやしっ子なんだ? と、私はこの現象を、驚きと呆れと腹立ちの入り混じった感情で見ている。 繰り返し流される津波の映像や、原発関連のニュースで、精神的に参ってしまうらしいが、それらを強制的に見なきゃならない報道関連や行政の人間なら兎も角、一般人なら見なけりゃいいじゃん。 TVの電源を切ればいいし、新聞も読まなきゃいい。 自分の事位自分で制御しようよ。 元々心のビョーキの人はある程度仕方ないけれど、そうじゃない人は一体何なんだ? 「被災者の心に寄り添える、心優しい私」に陶酔しているのだろうか。よくワカラン。 確かに今回の震災は酷い。 しかし世界に目を向ければ、毎日どこかの国で戦争があり、罪も無い人々が死んでいるのだ。 ほんの少し前にはNZ地震があり、リビアではずっと大変な状態が続いている。 国内だって、毎日事件や事故は起きていた。「被害者」は毎日生まれていたのだ。 それなのに今回の被災者にだけは同調するって、どうにも納得行かない。 そういう人達は今まで、アフリカの飢えた子供に同情して、体調を崩すほど泣いたりしたの? そんな事ないよね。 結局、偽善なのだ。 そういうのは無駄だ。何の得にもならない。 馬鹿馬鹿しいから、今すぐ止めて頂きたい。 生き残りですらないのに、サバイバーズ・ギルト(生存者の罪悪感)を感じる必要も無い。 本当に倒れたいのは、被災地の行政や医療の関係者だろう。 それでも仕事があるから倒れられない。 身内が行方不明でも、彼等は探しにすら行けないのだ。 被災者でもないマサムネが倒れてどうする。 結果、関係者やファンに迷惑をかけている。 困った大人だ。
置かれた立場も状況も環境も違うのだ。 日本人は横並びが好きだが、皆が被災者になる必要など無い。 被災者に遠慮して、必要以上に楽しみを自粛する必要も無い。 自粛は経済の停滞を招く。浪費の必要は無いが、普通の消費はして欲しい。
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