晩婚化が進み、最早おひとり様も珍しくなくなった昨今、主人の職場にも40台独身男性がいるという話である。 主人によると、女性には一寸もてそうにもない感じだが、悪い人でもないらしい。 下手すりゃ主人もそうなっていた訳で、貴方は運が良かったわね、と言っておいた。
私にとっては当たり籤だったものの、主人にとっては貧乏籤だったかも知れないが。
それはさておき、独身男性の話を聞いて、友人の独身女性の事を思い出した。 「で、貴方の同僚はホモなの?」 これは大事なポイントなので、まず訊いてみた。 「さあ……多分違うと思うけれど」 「そか。私の友人に、独身女性がいるんだけれど、どうかね」 「シオンの友達? 幾つなの」 「私と同い年よ。でもって美人。どうよ?」 一瞬考えた後、主人はにやりと私を見ながら言葉を発した。 「その友達、僕に紹介してくれるってのは、駄目かな」 ひどおおおぉぉぉぉいっ。
|