追い込まれて仮契約したアパートだったが、どうにもテンションの下がる物件だったため、結局破棄してしまった。
まず、ドアを開けた途端に鼻を突く酷い匂い。 人が住んで水を流していれば自然に消えるとの事だったが、下見が終わっても暫く鼻先に残るほどの刺激臭なのだ。 一体何日ぐらいで消えるのか、それともある程度は仕方ないのか。 里帰りなどで家を空ける事もある。その度に匂いが蘇るのか。 それを考えると気持ちが沈んだ。 不安は、匂いだけではない。収納の問題もある。 押入れ・物入れが、現在の住まいの半分程度しかないのだ。 ……荷物が多過ぎるのだ。幾らかは捨てようと思うが、それでも足りない。 他にも、追い焚きが無いとか、剥き出しの給湯器が室内に取り付けてあるとか、便座が冷たいとかがあったが、この2点が大きかった。 利点は、主人の職場に近い事と家賃が安い事だったが、それだけでは不満を補えなかったという事である。
それでも仮契約してしまったのは、他にマシな物件が無かったためだ。 家賃10万→7万のマンションも一寸魅力的ではあったが、隣がパチンコ屋と飲み屋では、治安と民度に不安があると主人が却下した。 もし月6万円だったら、車を主人の通勤に取られても、広くて新しいマンションだしいいかなと私は思ったのだが、追い焚きが無いため、そこまで踏み切れなかった。 何故!どうしてこの土地には、良い賃貸物件が無いの!? 探せど探せど、私の希望を全て満たす物件は無かった。 ここならいいかなーというのがあっても、洋室がカーペットだったり、職場から遠かったり、入居可能なのが4月中旬以降だったり。それじゃ間に合わねーよ。 職場の位置も悪いのだ。 直線距離ならそこそこ近い物件が幾つかあるのに、ぐるりと回らなきゃならないって……無駄な公共事業やる金があるんなら、ここに1本道路作ってくれよ!と思う。
と、ぎゃあぎゃあ文句を言っていたが、結局他のアパートに入る事になった。 家賃は現在より1万円も高くなる。完全に予算オーバーだが、仕方ない。 これでも負けて貰ったのだ。 先日の10万→7万の話を聞いた主人が、「家賃設定って、あって無いようなもんじゃ?」と思ったようで、駄目もとで交渉してくれたのだ。 結果、ほんの一寸だけれど安くして貰えた。もっと安くして欲しいのはやまやまだが、まあ良かろう。 今度の部屋は、我々には分不相応な所である。 しかしここしか無かったのだ……和室は無いけれど収納広いし、追い焚きあるし、便座温かいし。 調理台は今と同じぐらいで一寸狭いが、全体的に綺麗だからいいや。 それにしても、引越しを繰り返す毎に広くなる我が家……油断していないで荷物減らさなきゃな。 今週は、ラスト紙ごみの日と不燃ごみの日がある。どんどん捨てよう。 取り敢えず、課題を1つクリアしたので、私の心も幾分落ち着いた。どっとはらい。
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