体調はどれぐらいまで回復したかと主人に問うと、 「60%」 という答えが返って来た。 まだ普段の6割か〜と思っていたら、普段が70%の体調なのだそうだ。 常にどこかが具合悪いという事か。 100%元気な日は、果たして彼の人生に訪れるのか。
それでも少しは良くなったので、夕食は彼に作って貰った。 極楽極楽♪と御飯を食べて、食後の片付けに台所に立ったら、
あれ? 何だか床がざらざらするよ?
しゃがんでよく見てみると、細かい粒が落ちていた。 掃除したばっかりなのに……あの人に頼むといつもコレだよ! 「一寸! 台所の床に塩が撒かれているんだけれど!」 と居間に怒鳴り込むと、彼はしれっと言った。 「おかしいな。今日は取り組みは無かったと思ったが……」 お相撲さんかよ! さっきまでの怒りはどこへやら、うひゃひゃひゃと腹を抱えて笑ってしまった。 この人はいつもこの調子だ。 「もう怒る気も失せたよ……そんな、自分のお腹が出ているからって自虐ネタで笑わせなくても」 「えっ、自虐って」 と驚き、むう〜と俯く主人。 あれ、違ったのか……すまん。
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